多岐に渡る業務の合理化へ ホテルソデジタルソリューションの「携旅」、シリーズA+で15億円調達

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ホテル業界のビッグデータ分析などを手掛ける「広州携旅信息科技(携旅、Htrip)」がこのほど、シリーズA+で1億元(約15億円)を調達したことが分かった。リードインベスターは「深圳市創新投資集団(SHENZHEN CAPITAL GROUP)」、財務アドバイザーは「青桐資本(PHOENIXTREE CAPITAL)」が務めた。携旅が資金調達を行うのはこれが3度目となる。

携旅は2016年に設立され、ホテル向けソリューション事業を展開する。同社はホテルの現場の情報を活用するためのBI(ビジネスインテリジェンス)ツール、ビックデータ分析プラットフォーム、ビッグデータ処理エンジンによる顧客の属性タグ付け機能を用い、ホテル業界に特化したデータ運営サービスや宿泊客向けデジタルサービスを提供している。

中国国家観光局データセンターがまとめた国内旅行に関する統計によると、2018年の中国の国内旅行者数は延べ55億3900万人、観光収入は前年比10.5%増の5兆9700億元(約95兆5200億円)だった。ホテル市場では客室数が10.2%増加し、中でも中級、高級ホテルで客室数の増加が続いている。市場で活路を開くには、客室のオペレーションの精度向上に注力することが不可欠だ。

携旅は戦略、資金、運営から顧客管理まで全てをカバーするホテルソリューションを展開する。具体的には、客室向け高速Wi-Fi(無線通信)システム「Htrip・Wi-Fi」、ホテル直販予約・会員システム「Htrip・CC」、インターネットテレビシステム「Htrip・TV」、マーケティング戦略支援システム「Htrip・Info」をSaaSやOSなどの形式で提供している。同社は全般的な顧客(会員)管理ソリューションと、ビッグデータを活用したモバイルマーケティングソリューションの二つを提供することで、ホテルが「時間を売る」から「空間を売る」方向へシフトすることを支援し、さらにプラットフォーム、販路、コンテンツ、アプリケーションを組み合わせたホテルの運営体制を構築する。

導入例を挙げると、ホテル側はSaaS型プラットフォームを活用し、会員管理やマーケティング、付加価値サービス、ブランドプロモーションなどのマネジメントや運営業務を行う。また業務用テレビ向けOS「CTLife OS」では可視化コンポーネントを自由に調整でき、画面をカスタマイズできる。宿泊客側に対してはCTLife OSで客室のテレビ、IoT対応機器、PMS(ホテル管理システム)などを統合することで、例えばチェックイン時にコンテンツやオンラインショッピングなどのサービスを利用したり、観光情報や交通などホテル周辺の生活情報に関するコンシェルジュサービスにアクセスしたりできるようにするなど、より的確なサービスを提供することが可能だ。

携旅は2019年10月時点でホテルグループ34社と戦略的提携を締結、対象となる客室数は86万4000室に上る。すでにホテル3000軒以上の客室26万6000室でOS、SaaS形式の同社システムが導入されている。さらにCTLife OSは中国テレビメーカーのTCL、創維(スカイワース)、海信(ハイセンス)のほか、フィリップスやシャープなど海外を含む主要テレビメーカーに業務用テレビのOSとして採用されており、年間4億7000万人以上の旅行者にサービスを提供している。このほか、ホテルの新小売(ニューリテール)業態、シアター機能などに対するサービスを付加価値モデルの中心に据えており、これらも同社の今後の成長分野になるとみられる。

創業者の唐健銘氏によると、同社は今回の資金調達後、ホテル業界での事業展開を一段と加速、川上・川下企業との戦略的提携をさらに強化する方針だ。スマートホテル、オンデマンド型シアター設備のあるホテルなど新たな業態の市場進出も加速する。また、優秀な人材を誘致、育成していきたいとの考えも明らかにしている。
(翻訳・池田晃子)

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