東南アジアのEC市場はブルーオーシャン 市場進出をサポートするLAZADAの強みとは?

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東南アジアのEC市場はブルーオーシャン 市場進出をサポートするLAZADAの強みとは?

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2019年11月26日〜27日、スタートアップやIT業界に特化した中国の最大級メディア「36Kr」は、北京国際会議中心(China National Convention Center)において「2019WISE 新商業大会」を開催した。同イベントは中国ニューエコノミー領域ではもっとも盛大なカンファレンスとして今年で7年目を迎える。

同イベントではアリババ傘下の東南アジアEC大手「ラザダ(Lazada)」で外国企業誘致とサービスエコシステム部門の高級副総裁をつとめる鍾亮華氏が東南アジア市場のポテンシャルと越境ECのチャンスについてスピーチを行った。以下は36Krがその内容を整理したものである。

ここ数年ますます多くの人が東南アジアに注目し始めている。なぜ東南アジア市場には大きなポテンシャルがあるのだろうか。まずGDPを見てみると、最新のデータでは東南アジアのGDPは2兆9000億ドル(約320兆円)に達している。また2018年から2022年にかけてのGDP成長率は5.2%に達する見込みだ。

次に人口と若年層の多さは、東南アジア市場に急速な発展をもたらした「資本」でもある。東南アジア全体の人口は約6億5000万人で、そのうち20~49歳の年齢層が45.3%を占めている。モバイルインターネットの急速な発展に伴い、インターネットの普及率も55%に達した。そのほか、投資環境にも比較的余裕があり、特に中国が主導する巨大経済圏「一帯一路」のうち海上インフラの建設への投資は250億ドル(約2兆7500億円)に達している。

先ほどインターネットの急速な発展に触れたが、もう少し詳しく見てみよう。あるデータによると、2008年の時点で東南アジアのモバイルインターネットユーザーは6000万人にも満たなかったが、2018年には2億5000万人を突破しており、さらに2022年には3億5000万人を突破する見込みだ。中国と比べてみると、2008年のモバイルインターネットユーザーは約2億9800万人で、2018年には約8億200万人となった。成長スピードを見ると、東南アジアの方がより速いことがわかる。

1日あたりのインターネット利用時間を見てみると、中国は人口が多いこともあり平均すると1日約5.52時間だ。東南アジアではフィリピンの利用時間が最も長く、平均で1日約10時間。インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア、シンガポールの平均利用時間も6~8時間前後となっている。

次に東南アジアの消費能力を見てみよう。ラザダの事業は東南アジア主要6カ国をカバーしている。シンガポールの1人当たりGDPは5万7000ドル(約630万円)であり、マレーシアやタイも比較的収入の多い国家だ。インドネシア、フィリピン、ベトナムの1人当たりGDPは現在4000ドル(約44万円)以下だが、人口が1億人前後と多く、特にインドネシアの人口は2億6000万人である。しかもこの3カ国は1人当たりの消費の成長率が5%以上であり、将来的に非常に大きな成長の余地がある。

東南アジアの2015年時点でのインターネット経済規模は総額55億ドル(約6050億円)だが、今年は1000億ドル(約11兆円)を突破する見込みだ。これは予想よりも6年近く前倒しとなっている。このほか、グーグルと「テマセク・ホールディングス(Temasek Holdings)」の今年のリポートによると、2025年には東南アジア全体のインターネット経済規模は3000億ドル(33兆円)を突破する見込みだという。我々はこれらのデータに基づき、東南アジアに大きなビジネスチャンスを見いだしている。

東南アジアのこれら多くの好材料をもとに、アリババは東南アジアをグローバル化の足掛かりにしようとしている。ラザダは世界的に有名な独インキュベーター「ロケット・インターネット」が設立し、本社はシンガポールにある。アリババは2016年、ラザダに10億ドル(約1100億円)を投資し、その後も一連の資本注入を行っている。またアリババはラザダに対し、資金面のサポートだけでなくシステムの改造やアップグレード、ビジネスインフラの整備なども支援してきた。

東南アジア各国はそれぞれが異なる文化、習慣、言語を持つ。このような市場環境に対して、ラザダは中国企業に向けプラットフォームと技術面でのサポートを提供している。現在、一通の契約書で6カ国の市場に参入することが可能だ。ラザダのプラットフォームの翻訳ツールは商品の詳細を各国の言語に翻訳することもできる。

中国企業が東南アジアに進出したい場合、我々には3つの方法がある。1つ目に、アリババ傘下のECモール「タオバオ(淘宝網)」にすでに出店済みの企業なら、バックエンドシステム上でチェックを1つ入れるだけで東南アジアにも出荷可能だ。中国国内での操作方法と同じで、比較的容易な方法である。2つ目に、店舗やエンドユーザーを自分で管理したいのであれば、ラザダに出店することも可能だが、一定の運営能力が必要となる。3つ目に、ブランド企業であれば、ラザダ系のブランド正規品を取り扱う「LazMall」というオンラインショッピングモールがある。越境という方法でLazMallに出店することが可能だ。

最後に、越境事業はラザダの中でも良い成績を挙げており、5年連続で前年比2倍以上の成長率を記録している。中国企業にとって、越境ECは比較的簡単に東南アジア市場に参入できる方法だ。
(翻訳・山口幸子)

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