中国の越境EC大手 ブラックフライデーでも火花

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中国の越境EC大手 ブラックフライデーでも火花

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毎年11月に入ると、中国ではECの販促イベントが続々と始まる。既に高い認知度を持ち、取引総額が膨大な「双11(ダブルイレブン)」のほか、中国版の「黒五(ブラックフライデー)」や旧正月セールなどがある。

ブラックフライデーは、これまで他の販促イベントほど注目されていなかったが、今年は新規参入者の出現により、状況が一変した。

EC大手の「拼多多(ピンドウドウ、Pinduoduo)」がブラックフライデーに参戦

拼多多の越境EC「全球購」事業は今年の4月から始動しており、ブラックフライデーでのヒットを狙っている。既に当該事業を展開している競合他社と比べると、拼多多はまだ米国、英国、ドイツと日本の4ヶ国の商品しか提供できていない。

商品種類と地域の少なさを補うため、拼多多はアマゾンと連携して、ブラックフライデーに参戦することとなった。具体的には、アマゾンが拼多多でポップアップストアを設け、約1000種類の外国商品を販売するという方法を採用している。

ただし、この連携は2019年末までの期間限定だ。アマゾンは今回の連携を今後中国市場での展開のためのテストとし、拼多多は自身の業務レベルとブランドイメージの向上を目的としている。

既存大手がブラックフライデーを機に加速

中国EC大手のアリババグループの関係者によると、今年のブラックフライデーはこれまでの同イベントに比べ、最も値引きが大きいという。

今年、元大手IT企業の「網易(Netease)」傘下にあるECサイト「考拉海購(kaola.com)」を買収したアリババは、今年のブラックフライデーに保税倉庫を活用し、注文商品を1~3日以内に配送することを売りにしている。また、従来のバイヤーのライブ配信も販促イベントの一環として継続する。

また、同じように強力な競合に直面しているEC大手の「京東(JD.com)」は自信満々の拼多多とは異なり、大きなプレッシャーを感じているようだ。

アリババは考拉海購を買収した後に、中国越境ECの市場シェアの50%超を獲得した。京東傘下の「海囤全球(JDWorldwide、JDWW)」はその影響を受けている。

11月22日、拼多多がブラックフライデーに参戦すると発表した当日に、京東は海囤全球の名称を「京東国際(英語名は変更なし)」へ変更することを発表した。新しい京東国際は京東傘下の越境EC商品と一般貿易輸入商品を統合し、輸入商品のワンストップ購入プラットフォームを構築している。

EC大手が今年のブラックフライデーを重視している姿は、特定分野に特化したECプラットフォームのマーケティング強化も促した。競争が激しくなったことで、連携がすすむ趨勢となっている。その結果、拼多多+アマゾン、アリババ傘下の「天猫国際(Tmall Global)」+考拉海購、京東国際+「唯品会(Vipshop)」の「唯品国際(Vip International)」、「洋碼頭(Ymatou)」+「分期楽(Fenqile)」の四大勢力が形成された。

中国版ブラックフライデーの育成

中国では、最初にブラックフライデーのセールキャンペーンを始めたのはアマゾンだった。アマゾンは、2004年から中国事業を始め、2014年に初めてブラックフライデーを開催した。それから5年も経って、ようやく中国の消費習慣に近い「中国版ブラックフライデー」が育ってきたのだ。

最初のころ、アマゾンのビッグフライデーの使い勝手は良くなかった。配送に2週間以上かかる状況に我慢できる消費者はいない。また、アマゾンには海外のブラックフライデーの消費習慣を中国消費者に伝えることが難しかった。

本当にブラックフライデーを中国で根付かせたのは越境ECプラットフォームだった。彼らは保税倉庫、物流、商品種類の拡充等のインフラ整備を完成し、またマーケティングの角度からはブラックフライデーの意味を中国消費者に伝えた。

中国版ブラックフライデーの成長は消費者の深層心理にもかかわる。多くの消費者の心の中では、欧米や日本、韓国等の先進国は、エレガントでモダンなライフスタイルを意味する。価格が国産商品より若干高くても、得だと感じられやすいようだ。

ただし、ブラックフライデーにとって、大きな課題は、年末の商戦で最もよいタイミングをつかめるかどうかということだ。短期間のセールイベントの場合、商品をゆっくり比べたい消費者は時間が足りないと感じ、購入に二の足を踏んでしまう。また、海外のオンラインとオフライン店舗もブラックフライデーのセール期間を延長する傾向にあり、一部は9月からセールを開始する地域もある。今年、中国の各ECプラットフォームは約1週間をセール期間としている。

今後、輸入貿易の持続的発展につれ、ブラックフライデーが中国の2番目に大きいセールイベントになるかもしれない。

作者:「零售老板参考(Wechat ID:lslb168)」 何寒秀
原文:https://mp.weixin.qq.com/s/nrqaXBgBXSPXwZAv3bkCPA

(翻訳:小六)

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