クアルコムがSnapdragon865/765シリーズを発表 来年発売されるシャオミの新機種がいち早く搭載か

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クアルコムがSnapdragon865/765シリーズを発表 来年発売されるシャオミの新機種がいち早く搭載か

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12月3日(現地時間)、米クアルコムがハワイで開催している年次カンファレンス「Snapdragon Tech Summit」において、最新の5G対応チップセットを2モデル発表した。1つはハイエンドスマートフォン向けのSoC「Snapdragon865」と外付け5Gモデム「Snapdragon X55」。そしてもう1つは5Gモデムを組み込んだSoC「Snapdragon765/756G」だ。

この2つはクアルコムの5G関連製品の中でも重要な役割を果たすだろう。同社の製品ラインナップの中で、「8シリーズ」はフラッグシップクラスのスマホ向けSoCであり、「7シリーズ」はミドルレンジ~ハイエンドスマホ向けのSoCだ。Snapdragon新シリーズ「865/765/765G」の発売は、同社が正式に5Gチップのプラットフォームを主力製品にしていくことを意味する。

同イベントでは中国スマホ大手のシャオミ(小米科技)、OPPOや米モトローラ・モビリティなどの幹部も登壇。中でもシャオミグループの副董事長であり携帯電話事業部総裁の林斌氏は、間もなく発売されるシャオミの新機種「小米10(Mi 10)」が最初にSnapdragon 865を搭載するスマホになると発表した。

具体的なスペックに関して、Snapdragon 865は、5GモデムのSnapdragon X55を別搭載する形式。5代目となるAIエンジンを採用した。AIの処理能力は15 TOPs(Tera- Operation Per Second)であり、先代の855の2倍だ。また、8K30fpsおよび4K HDRで動画を撮影し、4K撮影中に6400万画素の静止画を撮影することができる。

5Gネットワーク対応はSnapdragon865の目玉だ。以前、クアルコムは提携しているシャオミやOPPOなどのメーカーのために「Snapdragon855/855Plus」に5Gモデム「Snapdragon X50」を外付けするなどのソリューションを提供していたが、855シリーズの5GスマホはNSA(ノンスタンドアロン)モードのみ対応のため、中国工業情報化部の規定により、NSA単独モードは2020年1月1日より中国でインターネットにアクセスできなくなる。

そこでクアルコムは急いで「SA(スタンドアロン)・NSA」のデュアルモードに対応したSnapdragon865をリリースしたといえるかもしれない。Snapdragon865はさらにミリ波、サブ6(6GHz帯以下の周波数)、CA(キャリアアグリゲーション)、4Gと5Gで周波数を共用するDSS(ダイナミック スペクトラム シェアリング)にも対応している。

Snapdragon765/765Gは5Gモデム「Snapdragon X52」を組み込んでおり、865と同様に「SA/NSA」のデュアルモード対応だ。ミリ波とサブ6で、下り通信速度は3.7Gbpsに達する。これはクアルコム初の5Gモデムを統合したチップとなる。

5Gが今年の年次カンファレンスの目玉であることは間違いない。クリスチャーノ・アモン社長も同カンファレンスで「5Gが同社および業界全体に新しいチャンスをもたらす」と再三強調。クアルコムの5Gプラットフォームが「2020年に5Gを大規模に実用化する」という業界全体の目標の実現を後押しするとした。

そのほか、クアルコム上級副社長(SVP)兼モバイル事業ゼネラルマネージャー(GM)のアレックス・カトウジアン氏は、モバイルプラットフォームに構築した初のモジュールシリーズであるSnapdragon865/765のモジューラープラットフォームをリリースすることを発表した。

ICチップモジュールはモデムチップを基礎として、ミリ波モジュールや高周波コンバーターなどを搭載する物理的なプラットフォームであり、これらのモジュールは端末メーカーの開発コストを削減でき、製品化のスピードも上げられる。

クアルコムは米国通信最大手ベライゾンと英通信大手ボーダフォンが同社のモジュール化プラットフォーム計画をサポートする通信事業者となったと発表。2020年にはより多くの事業者がこの計画に加わる予定だ。

SoC以外に、同社は新世代の超音波指紋センサー「3D Sonic Max」をリリースしている。3D Sonic Maxの識別面積は先代モデルの17倍で、2本の指の指紋を同時に認証でき、セキュリティのほか、指紋認証のスピードと使いやすさを向上させた。
(翻訳・山口幸子)

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