米高級車キャデラック、中国市場で新たな活路を見出せるか

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米高級車キャデラック、中国市場で新たな活路を見出せるか

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11月18日、米ゼネラル・モーターズ(GM)の高級車ブランド「キャデラック」は、ラグジュアリーセダン「CT5」の中国市場での販売を正式に発表した。新車はすでに全国のキャデラックディーラーへ配送を開始しており、続々と全国の顧客に引き渡されている。価格帯は27.97-33.97万元(約430万円~約530万円)だ。

しかし、高級車の代名詞だったキャデラックは、もはや「高級車ではない」という状況に陥っている。販売実績も高級車市場全体において後れを取っている。

BBAに続く第4の高級ブランドへ

「BBAと呼ばれるメルセデス・ベンツ、BMW、アウディ(Audi)等の高級車ブランドと比べると、キャデラックの製品ラインナップは単調で、クロスオーバー型SUV(CUV)車種が少ない。こうしたことからキャデラックは過去7年間で、高成長している高級車セグメントから恩恵を受けていない」市場調査会社IHS MarkitのシニアアナリストStephanie Brinley氏は分析する。

キャデラックといえば、米大統領専用車であり、その歴史は117年に及ぶが、2004年の中国上陸当時、初年度の年間販売台数はわずか816台で、全て輸入CTSモデルだった。

当時、キャデラックは米国で戦略ミスを犯していた。21世紀初め、米国における消費者の志向がSUVモデルへと移っていた時期、セダンを主体としていたキャデラックは様々な理由によって迅速な調整ができず、事業拡大の好機を逃してしまった。

中国市場を獲得するため、キャデラックは必死だった。より多くの車種を投入し、また極力価格を下げた。2017年になると、その戦略が効果を発揮しはじめた。この年、キャデラックは最大の戦場を米国から中国に移した。2018年、中国国内の乗用車販売数は4.1%下落したが、キャデラックの中国市場における販売台数は前年比31.4%増加し、22.80万台に達した。

年間販売台数が20万台を突破したキャデラックは、中国市場において一躍BBAの後に続く第4の高級車ブランドとなった。

キャデラックの悩み——「高級車にあらず」

キャデラックのブランドイメージが最初に損なわれたのは2017年だった。

地図サービス大手高徳地図(AutoNavi)はモビリティ志向に関する報告書を発行した。データによると、キャデラックオーナーが最も好んで行く場所はサウナやマッサージであり、ベンツオーナーは高級ホテル、BMWオーナーはペデストリアンモール(歩行者専用モール)や大型ショッピングモール、アウディオーナーは政府や高等教育機関などへ行くことを好む。

「価格を下げて販売台数を稼ぐ」というマーケティング戦略は、この百年の歴史を持つ老舗メーカーに販売台数の増加においては、ある程度の貢献をしたが、同時にノーブルさと豪快さというイメージを急速に失わせることになった。統計データによると、2018年、キャデラックは成約価格が平均29.9万元(約464万円)となり、30万元(約465万円)を切った初の高級ブランドとなった。それに対し、ベンツの2018年の平均成約価格は47.9万元(約740万円)、レクサスは43.3万元(約670万円)、BMWは41.1万元(約640万円)、アウディは31.7万元(約490万円)だった。

ブランドイメージ向上を図るため、全国100カ所以上の都市に300軒ものディーラーを展開しているキャデラックは、ハイエンド市場向けの布陣を強化し始めた。「私たちの従来のディーラー網は主に3級~5級都市に広がっている。今後は1級や2級都市に一層重点を置いていく」キャデラック社マーケティング部の馮旦部長は語った。

電気自動車が突破口となるか?

このような状況において、電気自動車(EV)はその突破口となるだろうか。

「当社は新世代のSuper CruiseTMスーパースマートドライビングシステムとV2X自動車用インターネット通信技術など、世界をリードする技術の開発と統合アプリケーションの推進を加速する。この2つのテクノロジーは将来、キャデラックの全ラインナップモデルに搭載される」ゼネラル・モーターズの会長兼CEOメアリー・バーラ氏は今年3月にそう述べている。

しかし、肥沃に見える中国電気自動車市場は、勇敢な参入者にとって実は険しい道だ。

米テスラの中国工場はすでに量産開始に入っている。ベンツ、BMW、ジャガー、アウディ等ブランドの電気自動車が遅くとも来年には続々と登場する。3年後、キャデラック初の電気自動車モデルが発売されるころ、電気自動車のインフラ整備、産業チェーンの形成とユーザー教育はいずれも明らかに現在より向上しているだろうが、それは強敵に囲まれたレースでもあるということだ。

作者:「未来汽車日報」(Wechat ID:auto-time)、張一
原文記事:https://36kr.com/p/5268292

(翻訳・桃紅柳緑)

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