vivo、来年前半上半期にも5G対応の1万5000円スマホをリリースへ 「X30」シリーズは1日10万台生産に迫る 

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vivo、来年前半上半期にも5G対応の1万5000円スマホをリリースへ 「X30」シリーズは1日10万台生産に迫る 

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「vivo(ビボ)」から発売されたXシリーズ5G対応スマホ。vivo5Gスマホ爆売れの序章となるか。

次世代高速通信規格「5G」対応スマホが急速に広まりつつある。中国では「華米OV(ファーウェイ、シャオミ、OPPO、vivo)」と呼ばれる国内4強メーカーによる相次ぐ5Gスマホ新機種の投入で値崩れを起こし、価格競争の様相を呈している。こうしたなか、ファーウェイに続き、OPPO、vivo、シャオミもデュアルモード5Gスマホの投入を急いでいる。

vivo初のデュアルモード5Gスマホは「X30」シリーズの最新作で、12月16日にリリースされた。世界初となるマイクロアーキテクチャ「ARM Cortex-A77」を採用した5Gモデム統合チップ「Exynos 980」を搭載、このシリーズでは初となる。最大60倍のズームも可能なカメラも搭載している。

vivo副総裁の劉宏氏は、X30の5Gモデルについて、生産能力増強に向けた工事が完了し、日当たり10万台近い生産が見込めると語った。

X30のほか、来年上半期にも5Gスマホを複数機種リリースする予定で、価格帯は1000元(約1万5500円)~6000元(9万3000円)まで幅広く取り揃えるとしている。

36Krはこのほど、X30シリーズの製造ラインを訪問取材した。まず目に入ったのが、工場内に掲げられた赤い横断幕。「日当たり生産台数10万台」と売り上げ記録更新をめざすスローガンが書かれていた。工場の責任者によると、X30シリーズはライン1本当たり日勤ワンシフトで1日3000台、日勤夜勤2交替なら1日6000台、フル稼働すれば1日10万台は可能だという。

なお、5Gの製造工程は4Gに比べ格段に多い。組み立てだけで60~70もの工程を踏むため、作業員は合わせて130人前後と、4Gのラインよりも20人ほど多く必要になる。5G機能の追加により、検査や測定などの工程も増える。その上、もともと4G用の製造ラインだったものを5Gに転用するため、設備の交換や点検、校正、作業員の研修が必要となり、これにおよそ3日を要するといった具合だ。

責任者によると、まだ立ち上がり段階ということもあって手作業での検査も多いが、50万台程度を生産できるようになったら、エラー率がほぼゼロになった検査工程を省くなどして、できるだけ自動化を図りたいとしている。

5Gスマホ競争が始まった今、ハイエンドからローエンドまで取り揃えたメーカーが優位に立つとみられる。米調査会社IDCのまとめによると、第3四半期(7~9月)の国内5Gスマホの出荷台数は約48万5000台、うちvivoが50%超えのシェアを確保した。vivoは過去1カ月で5Gスマホ2機種をリリース。思い切った低価格戦略で、ネット販売をメインとするミドルレンジ、ハイエンド機市場と、実店舗販売をメインとするハイエンド、フラッグシップ市場に打って出た。5Gスマホ競争の初期段階で一定の先発優位を確保できたといえる。

X30シリーズのリリースによって、デュアルモード5Gスマホ市場に空席を残していたvivoが最後の1ピースを埋めた。これは消費者に幅広い選択肢をもたらすだろう。中でも、Xシリーズそのものがフラッグシップクラスでは販売台数最多であることから、vivo 5G爆売れの序章となるか注目だ。
※画像提供:vivo
(翻訳・北村 光)

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