不動産VR内覧サービスの「123看房」、仮想インテリア分野も開拓

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「123看房(123kanfang)」は中国においてVR内覧を最初に始めた企業だ。パノラマ写真を使って3Dモデリングを行い、VR内覧を実現した同社は、不動産業界トップの「58 安居客(Anjuke)」、「我愛我家(5i5j)」、「麦田(maitian)」、「常州常居(czcfang)」といった顧客を抱えている。

最近、同社は業界初のリアルタイム3Dの「123看房AIバージョン」、「希迅(xixun)8Kカメラによるハイビジョンパノラマ内覧」などの新サービスを発表し、内覧の品質向上を図っている。また、ビジネスモデルにおいても新しい試みを行っている。技術革新を他業界に応用し、インテリアをビジュアル化することで、不動産からインテリア業界に参入し、不動産購入によるトラフィックをインテリアのトラフィックにつなげようとするものだ。将来的には不動産、インテリア、建材、家具、家電を横断する事業体制の構築を目指す。

123看房のサービスは中国で広く利用されている。現在の顧客には前述のほか、「中原地産(Centaline Property)」、「京東房産(realstate.jd.com)」、「房多多(Fangdd)」、「諸葛找房(zhuge.com)」、「巧房(qiaofang)」、「易遨中国(eallcn)」、「好房通(hftsoft)」などがある。

123看房のソリューションは利便性に優れ、コストが低いため、業界での大規模な応用に適している。特にパノラマカメラは多くの面で強みを持つ。まず、ハードは1台1000元(約1万5000円)前後とコストが低い。次に、一部屋が1枚の写真で済むため撮影時間が短く、100平米の住宅を撮るのに5~10分間しかかからない。そして、ロボットビジョンと機械学習で3Dモデリングを行い、壁の位置や輪郭を完全に再現できる。

また希迅8Kパノラマカメラにも特長がある。一般的なパノラマカメラは前後それぞれにレンズがあり、イメージセンサーで1回ずつ画像を生成する。有効画素数はイメージセンサーの画素数の2倍だ。それに対し、希迅カメラは90度ごとに撮影し、有効画素数はイメージセンサーの画素数の4倍だ。単純計算で希迅の画質は通常のパノラマカメラの2倍になる。希迅は非球面ハイエンドレンズとSONYのイメージセンサーを使用し、彩度、精度ともに一般的なパノラマカメラや3Dスキャナより優れている。

総合不動産サービス企業「ジョーンズラングラサール」のレポートによると、2020年までに、アジア太平洋地域での不動産テクノロジーのスタートアップへの投資総額は45億ドル(約5000億円)に達するという。なかでも、中国とインドは投資総額でも件数でもほかの市場より先行している。

VRと不動産サービスの融合により、VR内覧、VRモデルハウス、VRインテリア、VR建築設計などが可能となる。2016年からデベロッパーの「富力(R&F Properties)」、「碧桂園(Country Garden)」などが内覧にVR技術を使用するようになり、富力はさらに中国国内の販売センターで海外物件のVR内覧も行えるようにしている。また、不動産業向けのVRサービスを専門とする「無憂我房(51wofang)」のようなスタートアップも誕生した。

VR内覧を使えば物件の内部構造を詳しく知ることができ、現地に足を運ぶ時間を節約できる。営業スタッフの業務効率が上がるだけでなく、物件の実在性と現状が保証でき、仲介業者としての信頼度も上がる。VR内覧のコンテンツ制作のコストと難易度は下がってきており、一般的な営業スタッフならすぐにマスターできる。物件一件あたりを撮影するのに必要な時間は10数分程度で、大量に撮影してもそれほど大きなコストにならない。

上記企業のほか、「鏈家(Lianjia)」、「緑地房産(Greenland)」などの不動産企業や、「美房雲客(meifangquan.com)」、「指揮家(ConductorVR)」などのテクノロジー企業がVRを手掛けている。

しかし、VR内覧には問題もある。例えば音声の記録ができない点だ。視覚だけについて言っても完璧とはいえず、映像のスムーズさやリアルさ、映像内に入り込むような感覚が提供できるか否かが課題だ。ときには使用者がめまいを感じることもあるという。VR内覧の体験が従来の内覧を上回ることもあるが、完全にとってかわることはないだろう。

(編集・Ai)

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