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ソウル市が地元企業支援のため2016年から開催している「ソウル市中国投資協力の日」。地元企業と中国投資家とのマッチングを行い、投資の呼び込みや中国市場への進出を支援する取り組みだ。
この取り組みの狙いは「第2次ベンチャー企業(Venture Firm)ブーム」の起こすことだとみられる。なお、第1次ブームは2000年ごろで、ベンチャー企業の成長支援のために一連の優遇措置を講じた。中でもK-popが世界で一大ブームを巻き起こしたのは文化輸出の好例といえよう。ソウル市投資課の崔判圭(チェ・パンギュ)課長は、「IoTをはじめとする先端技術分野で韓国は強みを持っている。イノベーション人材も豊富で研究開発環境も整っていおり、世界で最初に5G技術の商用化を実現したのも韓国だ」と強調する。
今年は10月17、18日に「第4回中国投資協力の日」が開催され、地元企業20社と中国の機関投資家43社が参加した。韓国勢はハイテクや消費、エンターテインメント、プラットフォーム分野が主な顔ぶれだった。出資を募り中国市場での事業展開を模索中だという。ここで参加企業の中から注目の韓国スタートアップを11社紹介したい。
1、DroMii (人工知能)
2017年創業。人工知能を用いた道路交通状況の監視制御を手掛ける。ドローンで空撮した道路画像を自社開発のアルゴリズムに落とし込んで路面性能の変化を分析し、危険な箇所や修復の必要な箇所などを割り出していく。
2、DTIME(企業向けサービス)
中小企業の労務管理を手掛ける。最初の商品は人事一括管理システム「Inssait」で、中国の人材管理システム「北森italent」の韓国版といったところだ。
3、AJA SCHOOL(教育)
知育サービスプラットフォームで2018年1月にサービスを開始した。さまざまな教育コンテンツを取り揃えており、利用者は利用回数に応じて料金を支払う。
4、Fake Eyes(VRゲーム)
VRゲームの開発を手掛ける。2018年にシャオミ(小米科技)、韓国の通信キャリアLG U+と、バーチャルリアリティー・コンテンツの提供と販売で契約を締結。これまでに8人同時プレーが可能なFPSゲーム「Colonicle」、Oculus Rift専用の「Oh My Cooking Gun」と「GearVR」、Oculus Go専用のSingle Arcade FPSゲーム「Survivor」を開発している。
5、piclick/必可益(人工知能、マーケティング)
画像の検索、識別、マッチングなどのAI技術を用いて、ECサイトの商品情報と広告画像のマッチングを行う。
6、BuskingTV(エンターテインメント)
コンテンツを収集してまとめるコンテンツ・キュレーション・プラットフォームとして、音楽コンテンツのプロモーションに力を入れる。韓国の人気ショッピングモール「COEX Mall」、「CGV」や、コーヒーチェーン「dal.komm Coffee」などと協力。
7、ZIP-LAB(ゲーム)
2015年創業のゲームプロバイダー。これまでに「Mayhemの遺産」「COSMIC Online」「Road of Rich(ブロックチェーンRPGゲーム)」「High Five Game」など12タイトルを開発。
8、PiQuant(先端技術)
2015年創業。分光分析による有害成分の高速検出技術を開発し、食品や水、スモッグなどの分析に用いる。
9、Marble Bio(バイオサイエンス)
主力製品は、話題の非精神活性成分CBD(カンナビジオール)やヘンプオイル配合のフェイスマスク、マイクロニードルパッチなど美容・化粧品や健康食品。海外の農場から直接、原料を仕入れている。
10、Waywearable(美容・セルフケア)
2014年12月創業。美容器具とスキンケア用品を取り扱う。美容器具は法人向けの「WAYSKIN」と消費者向けの「WAYSKIN home」の2機種。IoT機器による肌診断とデータの収集分析などを手掛ける。
11、Phyto Corporation(バイオサイエンス)
最初の商品は植物由来の塩「PhytoSalt」。このほか、スーパーフード、低カロリー小麦粉の代用品「PhytoMeal」、100%植物由来の記憶力増強剤「PhytoMemory」、記憶力増強ドリンク「MemoryTea」など、イノベーション食品を6品目開発。これまでに米国のVC、Oxford Biosciences Partnersと韓国の韓華投資から200万ドル(約2億2000万円)の出資を受けている。
(翻訳・北村光)
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