中国初、公道実証実験済みのFMCW LiDARメーカー「AODTBJ」

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米国で行われたCES2020(コンシューマー・エレクトロニクス展示会)において、中国スタートアップ企業「光勺科技(AODTBJ)」がFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave、周波数連続変調) LiDAR製品のデモおよび最新の公道実験動画を展示した。

現在市場でよく使われているレーザー変調技術は、振幅変調(AM、Amplitude Modulation)と周波数変調(FM、Frequency Modulation)だ。AM技術を利用するLiDARは計算量が多い上、他のセンサーに妨害されやすく、ミスが生じやすいという欠点がある。光勺科技のFMCW技術は計算量を低減でき、外部からの妨害にも強い。FM LiDARを自動運転に利用することにより、自動運転車の安全性の向上と、周辺環境に基づく自律的判断の実現に向けた支援が可能となる。

現在、世界中に100社余りのLiDARのサプライヤーがあり、10社余りがFMCW技術を使っている。有名なのは、「Blackmore」、「Strobe」、「Aeva」、「Bridger Photonics」等の企業だ。

BlackmoreはBMWから出資を受けており、Strobeはゼネラルモーターズ(GM)傘下の自動運転企業「Cruise」により買収された。AevaとBridger Photonicsはそれぞれトヨタ自動車とドイツのカール・ツァイス社の出資を受けている。

通常のFMCW技術と異なり、光勺科技は新しいFMCW LiDAR(Self-Homodyne laser radar)システムを使用しており、周波数の変調のみならず、位相の変調も行える。また、同社は関連する検査技術の特許を保有し、4Dレーザーポイントクラウドの出力ができる。

△「光勺科技」の4Dドップラー情報

今回、同社は実際の公道実験の動画を展示した。動画では、チームが提供した4Dドップラーイメージ図に示されたように、自動運転車の走行中、前方150メートルの所から2台の自転車が車の進行方向に向かって逆走してきている。左端の図の円で囲まれた緑の点がそれで、150メートル先の出来事をFM LiDARがはっきりと識別できていることがわかる。図3では、自転車にうち1台が横方向に向かって走行し、車載レーダーの視界からはずれ、もう1台は逆走を続けている。さらに、自動運転車の前で1台のタクシーが視界を遮っており、自転車は右端の図の赤い円内にある。このような場合、従来のレーダーなら視線がタクシーによって遮られ、自転車の位置が識別できないため、明らかに危険な状況となる。同社のFMレーダーは障害物を透過して、屋外にある移動する物体のカラードップラーを鮮明に抽出できるため、自動運転車の安全性向上に大きく役立つという。

CESでの展示により、公共交通機関向けの新しい自動運転に注力するスタートアップ企業「Bluespace.ai」やインドの自動車メーカー「Tata Group」傘下の「エルクス」が同社のFMデモ機に関心を持った。一方、同社チームはGoogle親会社であるAlphabet傘下の初の自動運転企業「Waymo」とGM傘下の「Cruise」にも積極的にアプローチしている。

製品の発売時期については、2020年の第3か第4四半期に発売を予定している。光勺科技の担当者によると、ハードウエアの加工の難易度は高くなく、販売のメインはモジュールとアルゴリズムになるという。また、メーカーが発注を確認してから1か月以内に出荷できるという。

同社は中国国内で初めて公道実証実験を実現したFMCW LiDARのメーカーであり、2019年の年頭にエンジェルラウンドで500万元(約8000万円)の資金調達を完了した。

(翻訳:小六)

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