関税100%→6.1%へ転換 BYDなど中国製EVがカナダ市場に参入加速

中国電気自動車(EV)最大手の比亜迪(BYD)は、カナダ市場への本格参入に乗り出した。進出初年度にトロント、バンクーバー、モントリオール、カルガリーの四大都市圏を中心に、約20の販売拠点を設ける計画だという。

今回の進出は、2026年1月のカーニー首相が訪中時に中国側と締結された新たな貿易協定がきっかけとなった。同協定により、中国製EVへの輸入関税は従来の100%から6.1%へ大幅に引き下げられた。輸入枠は初年度4万9000台に設定され、その後は段階的に拡大し、2030年には7万台まで拡大する見通しだ。中国はその引き換えとして、カナダ産の菜種に対する関税を約84%から15%に引き下げるなどの譲歩を見せた。

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協定には、中国の自動車メーカーに対し、3年以内にカナダ国内で完成車またはバッテリーの合弁プロジェクト設立を求める条項が含まれている。現在は BYDのほか、奇瑞汽車(Chery Automobile)、浙江吉利控股集団(吉利グループ)もカナダ市場への参入を急いでいるという。

一方で、BYDの李柯(ステラ・リー)執行副総裁はこのほどブルームバーグに対し、同社は北米市場について、自社単独(独資)での工場建設を優先する考えで、既存の自動車メーカーの買収も選択肢の一つとして検討していると明らかにした。

もっとも、中国製EVはカナダ政府のEV購入補助制度の対象外とされており、BYD車は最大5000カナダドル(約57万円)の補助を受けられない。これは同社の価格競争力にとって一定の制約要因となる可能性がある。

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*1カナダドル=約114円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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