2019年インドネシア市場が活況 資金調達総額30億ドル IT企業堅調に推移

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2019年、多くの国は市場の冬を迎えるなか、インドネシアはまだ堅調が続いている。

資金調達の件数を見る限り、インドネシアの市場は楽観的な状況だ。2019年12月18日の時点で、同国のスタートアップが公表した資金調達件数は少なくとも110件に上り、2018年の2倍となった。そのうち、金額を公表した60件だけで、計29.5億ドル(約3200億円)以上を調達している。

業種別では、金融サービスの資金調達が23件で最多となり、SaaSは9件、ECと物流はそれぞれ8件だった。また、現地のVCは2019年に14回のイグジットを行っている。

ユニコーン企業の2019年の動き

2019年のユニコーン企業では多くの新しい動きがあった。

同国で評価額が最も高いスタートアップで、配車サービス大手の「Gojek」では、CEOであったNadiem Makarim氏が10月に辞任し、その後同国の教育文化相に任命された。

12月、EC大手の「Bukalapak」は、CEOのAchmad Zaky氏の辞任を発表し、後任には金融業出身のRachmat Kaimuddin氏が就任した。

同じくEC大手の「Tokopedia」は、2019年初頭に同国の財務相、中銀総裁を歴任した人物を、監査役会に相当するコミサリス会の会長に任命した。同社はまた、数年内に上場すると表明している。

そして、オンライン旅行代理店の「Traveloka」は、7月に5億ドル(約550億円)の資金調達を試みていると発表。現時点では未完だが、完了すれば評価額が45億ドル(約4900億円)に上る。また、11月には2〜3年以内に上場する用意があるとも表明した。

ユニコーン企業に成長したOVO

昨年10月、インドネシアのIT相はデジタル決済プラットフォームの「OVO」が同国5社目のユニコーン企業になったと発表し、OVOもそれを認めた。

2017年に設立されたOVOは同国のコングロマリット「Lippo Group」の子会社である。2019年の動きも活発だった。

未確認情報によると、OVOは競合相手でもある決済サービス「Dana」との合併を模索しているという。Danaはアリババグループが支援する企業だ。現在OVO とDanaはインドネシアの決済サービス市場において第2位と第3位であり、合併が実現すればトップであるGojek 傘下の 「GoPay」の地位を脅かすことになる。両社はともにコメントを控えているが、いずれにしても、2020年は企業の再編が進むとアナリストは見ている。

Lippo Groupはすでに2019年の公式イベントで、OVOのコストが高いため同社の株式の70%を売却したと発表した。今後の持続的な成長と収益化に向けて、2020年はキャッシュバックやセールを大幅に減らす予定だという。

IT経営者の社会的影響力

インドネシアでは2019年4月に総選挙が行われ、現職のジョコ大統領が再選を果たした。ジョコ政権はデジタル・エコノミーを重視しており、IT企業やスタートアップの経営者を政府高官に抜擢することがよくある。

前述のGojekのNadiem Makariem氏が教育文化相に任命されたほか、エドテック(教育技術)企業「Ruangguru」のCEO・Belva Devara氏、フィンテック企業「Amartha」のCEO・Andi Taufan氏、およびその他の異なる分野でキャリアを持つ若手の専門家が大統領顧問に任命されている。

ジョコ大統領とミレニアム世代の距離が近いのは周知のことだが、それでもNadiem Makarim氏を省庁のトップに任命したのは驚くべきことだ。Makarim氏の革新力に期待する声がある一方、官僚主義が蔓延る同国の教育環境を変えることができるかどうかについては、疑問視する意見もある。

Makarim氏は昨年12月、2021年までに日本の大学センター試験にあたるインドネシア国家試験を撤廃すると表明した。学生からは歓迎されているが、野党を始めとする反対意見も少なくない。確実に言えるのは、Makarim氏はGojek時代と同様、教育分野でも革命を起こそうとしているようだということだ。

Makarim氏のほか、大統領顧問に任命されたBelva Devara氏とAndi Taufan氏に対しても、新しいアイデアを提供し、同国のテクノロジーの成長を後押しすることが期待されている。

(作者 : KrASIA, Khamila Mulia)

(翻訳:小六)

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