新型肺炎で株価上昇 中国オンライン教育セクターが大幅高

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春節(旧正月)の連休明け最初の取引となった3日、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大懸念で中国株式市場は想定を上回る下げ幅となった。取引開始直後、上海総合指数は連休前の終値に比べ8.73%安、新興企業向けの創業板指数は8.23%安、深圳総合指数も9%安を付けた。上海・深圳両市場で合わせて3000近くの銘柄がストップ安を付けたほか、約3200以上の銘柄が9%超の下げ幅となった。

引けにかけて買い戻しが入り、下げ幅はやや縮小したものの、上海は7.7%安、創業板は6.8%安、深圳は8.5%安で取引を終えた。

注目したいのは、香港からの「北向き資金」による底値買いの動きが鮮明だったことだ。純流入額は199億元(約3200億円)。内訳を見ると、香港証券取引所経由で上海上場銘柄を売買する「滬股通」が150億元(約2400億円)、深圳上場銘柄を売買する「深股通」が49億元(約780億円)だった。春節前の最終取引日の純流出額が94億元(約1500億円)だったのとは対照的だ。

セクター別では、オンライン教育セクターが大幅な逆行高。中でも「方直科技(KINGSUN)」は純流入額ランキング10位で9439万6000元(約15億1000万円)を吸収した。「世紀天鴻(zhyh.org)」もストップ高に接近、「昂立教育(ONLYEDU.com)」も8%超の大幅高となった。

方直科技は、小・中学校向けの教育ソフトウエアメーカー。生徒向けに学習補助ソフトウエアを提供、教師向けには指導用ソフトウエアやオンラインサービスを提供している。

世紀天鴻は、教材関連の出版物のほか、小・中学校向けのオンラインプラットフォームとソフトウエアを提供している。

昂立教育は、オフライン教育(従来型授業)が主力。幼稚園から高等学校を卒業するまでの「K12」向け教育や職業教育、国際教育などを手がけ、直営教室290カ所を運営している。

一方、香港株式市場は全体的に小幅高で、教育セクターも軒並み上昇した。うち、「新華教育(XINHUA EDUCATION)」、「宇華教育(YUHUA EDUCATION)、「希望教育」が揃って3%超の上昇となった。

本土A株、香港株とも教育セクターが大幅上昇した理由として、次の4点が考えられる。

1、肺炎の感染拡大により各地の教育部門が休校措置をとったため、オンライン教育関連企業の業績が上向くとの期待から買われた。高校・大学入試の日程に大きな変更はないとの見方もあって、在宅でのオンライン学習ニーズが高まり、企業業績を押し上げるとの見方が広がった。

2、教育関連企業に対して授業の実況中継技術や関連システムを提供するプロバイダーにとって好材料になるため。受講者数や生徒数の増加で、企業業績が大きく好転すると期待された。

3、始業日程の延期が上場企業の業績に影響することはないため。教育業界は一般的に授業料を前納制としており、キャッシュフローが潤沢なため、圧力が少ない。

4、教育産業には硬直的需要(価格変動の影響を受けにくい需要)があるため。保護者が子どもにかける教育投資が新型肺炎の影響を受けることはない。需要は常に存在し、先延ばしになることはあっても無くなることはないからだ。また、深刻な被害が出ている地域では、飲食や観光、映画などに比べて教育業界の優位性が際立っているというのもある。

今回の新型肺炎で株価の上昇が期待される業態は、大きく分けて2つある。1つはオンライン教育専業企業だ。無料講座などの提供により受講者数を伸ばせば、アクティブユーザー数の増加に繋がると期待できる。もう1つは、従来型の学習支援機関向けにオンラインサービスを提供するサプライヤーだ。これまでビジネスモデルの転換がなかなか進まなかった従来型の機関も、今回のことで生き残りをかけてモデル転換やオンラインとの融合を早急に進めるとみられる。
(翻訳・北村光)

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