中国スマホ大手「OPPO」、チップの自主開発プロジェクトを本格始動 技術力強化へ

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中国の大手スマートフォンメーカーで日本にも進出済みの「OPPO」が、チップの自主開発に乗り出すことが分かった。16日、陳明永CEOの特別補佐役が全社員向けに宛てた文書で明らかにした。

文書内では三つの新プロジェクトについて触れられている。一つはソフトウェア開発、一つはクラウド事業、もう一つはチップ開発に関するもので、チップの自主開発プロジェクトは「マリアナ計画」と名付けられたという。名称の由来は世界最深の「マリアナ海溝」にちなんだもので、「最高クラスのチップを開発する」という極めて難易度の高い目標を表現したものだ。

マリアナ計画は社内で独立したプロジェクトとして展開し、製品計画でシニアディレクターを務めるのは姜波氏。プロジェクト自体は昨年には着手していたとみられ、11月付の社内文書でもすでに言及がある。ただし全社員に周知されるのは今回が初めてだ。

プロジェクトを技術面で支援するのは、OPPOが設置する「TMG(Technical Committee、技術委員会)」のチップ部門だ。昨年10月に正式始動したTMGチップ部門は、社内外のリソース調整や重要プロジェクトの審査などを担当している。責任者に抜擢された陳岩氏は同社のチッププラットフォーム事業部を統括しており、過去には米クアルコムのテクニカルディレクターを務めていた人物だ。

OPPOは一歩ずつ自社のチップ事業を進めてきた。今年1月、TMGチップ部門はプロジェクトの詳細をさらに詰め、人事を決定している。子会社の「One Plus」やサブブランド「Realme」からも人材を抜擢しており、チップ事業がOPPO単体のみならず、One PlusやRealmeも含めた「欧加控股(Oujia Holdings)」全体の将来にとって重要な方向性の一つであることが分かる。

昨年12月に開催した「OPPO未来科技大会2019(OPPO INNO DAY 2019)」では陳明永CEOがひさびさに公の場に現れ、今後3年間で研究・開発分野に500億元(約7900億円)を投じると発表した。チップ開発にかける費用はその多くを占めることになるだろう。

SoCの自主開発はOPPOに限らず他のスマートフォンメーカーも最終目標とするところだ。しかし、SoCの開発は多額の資金を投入したところで短期間に成果が現われるわけではない。ファーウェイ傘下の半導体メーカー「ハイシリコン(海思半導体)」は、2008年から2018年の10年間で累計4800億元(約7兆5300億円)の開発費を投入した。前出のクアルコムは2017年の1年間だけで30億ドル(約3300億円)を開発に充てている。3年で500億元というOPPOの予算は破格というほどのものでもないのだ。

OPPOがチップの自主開発に乗り出したのは「やむを得ず」という側面もある。今回の社内文書で触れられた理由では、「差別化が必要」と記されていた。 

同社の技術力強化計画はチップだけにとどまらず、ソフトウェア、ハードウェア、サービスなどの多岐にわたっている。TMGはチップ以外でも多くの部門を設けており、製品素材、無線通信など短期的に成果が得られ、なおかつすでに一定の技術的蓄積を持つ部門を第一期プロジェクトとし、クラウドプラットフォーム、映像、AIなどの部門を第二期プロジェクトに位置付けている。

これまでブランド戦略に依存してきたOPPOは、「ブランディングに強く、技術面は弱い」という固定イメージからの脱却へ向けて急加速に入った。

(翻訳・愛玉)

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