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中国の通信機器大手ファーウェイが24日(現地時間)、スペインのバルセロナで新製品発表会を行い、スマートフォン、ノートパソコン、タブレット、IoT製品などをお披露目した。新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、同イベントは完全オンライン中継の形式をとっている。
ファーウェイのコンシューマー向け端末事業グループのリチャード・ユー(余承東)CEOはまずイベント冒頭で、今後5~10年を見据えた長期戦略「1+8+N」戦略について説明し、オールシナリオを網羅するスマートライフの実現を目指すとした。「1」は携帯電話を指し、「8」はパソコン、スマートスピーカー、スマートウォッチなどの各種端末を指す。「N」はその他スマート製品を指し、主に事業パートナー提供の製品となる。さらに「+」はチップ、車載機器、ルーターなどを指す。ファーウェイ自身が手がけるのは「1」「8」「+」だ。
その後、最初に発表されたのは同社2機種目の折り畳み式スマートフォン「Mate Xs」だ。
昨年11月に中国で発表された初の折り畳みスマホ「Mate X」には間に合わなかったが、今回は5Gモデム統合型のSoC「Kirin 990 5G」を搭載している。
ディスプレイは宇宙航空向けのポリイミド素材を用いた二重構造で、単層構造よりも強度が80%向上している。回転軸は100以上の部品から構成され、ジルコニウム基金属ガラスなどの素材を使用することでヒンジ部分の強度が大幅に上がっている。
Mate Xsは広げている時には8インチのシームレスディスプレイとなり、タブレット感覚で使用できる。たたむと6.6インチ、6.8インチのデュアルディスプレイとなり、スマートフォン感覚で使用できる。
バッテリー容量は4500mAhで、連続使用可能時間は21%も向上した。55W急速充電にも対応し、価格は2499ユーロ(約30万円)からだ。
発表会終了後、Mate Xsのプレゼンテーション動画が放映された。動画からみると、電源ボタンと指紋認証センサーが一体化しており、より一層の無駄を排したな外観となっている。カメラはライカ監修のクアッドレンズで、インカメラとアウトカメラ兼用となっている。つまり、自撮りの際にも高画素数のアウトカメラを使えるということだ。さらに複数のアプリを二つの分割画面で同時に操作でき、かつ互いに連動させられる。
次に発表されたのはファーウェイ初の5G 対応タブレットを含む「MatePad Pro」シリーズ。Mate Xs同様にSoCはKirin 990搭載で、バッテリーは7250mAhと大容量だ。タブレットとしては世界初のワイヤレス充電に対応し、リバース充電も行える。画面占有率は90%で、マルチタスクを実行できるほか、スマートフォンとの連携操作も可能だという。発売は4月の予定で、5G対応版は海外で799ユーロ(約9万6000円)から。
同イベントでは、アプリ開発・配信を手がける独自のエコシステム「HMS(ファーウェイ・モバイル・サービス)」の海外進出も発表された。これは昨年5月から続く米政権による事実上の輸出規制により、グーグルのGMS(グーグル・モバイル・サービス)の利用ができなくなっている状況を受けて構築されたもの。同時に独自のアプリストア「HUAWEI AppGallery」も発表された。ユーCEOによると、ファーウェイは10億ドル(約1100億円)を投じて開発者をHMSエコシステムに呼び込むプロジェクトを展開している。
さらに、3月26日にはパリで最新のフラッグシップ機「P40」シリーズが発表されるという。
ユーCEOによると、ファーウェイの5G対応スマートフォンは今年1月時点で1000万台以上を出荷している。今年は全面的に5G戦略を展開していくという。
※画像はファーウェイ提供
(翻訳・愛玉)
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