2020年インド最初のユニコーン企業誕生 フィンテックの「HighRadius」が1億2500万ドルを調達

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AI(人工知能)活用のフィンテックソフトウエアを開発した「HighRadius」は先月7日、「アイコニック・キャピタル(ICONIQ Capital)」が主導するシリーズBで1億2500万ドル(約140億円)を調達したと発表した。同社創業者兼CEOのSashi Narahari氏はメディアの取材に対し、今回の資金調達後、評価額が10億ドル(約1100億円)を超えたと話している。同社は2020年最初に誕生したユニコーン企業となった。

SaaS(サービス型ソフトウエア)サービスを提供するフィンテック企業の同社は2006年の設立で、創業者のNarahari氏はインド出身。本社は米ヒューストン、第2本社はインドにある。同社は企業向けに与信や入金消込、EIPP(電子請求書)、回収、控除などを含む売掛金回収業務を一体化したSaaSサービスを提供。AIと機械学習により、企業のよりスピーディーな売掛金回収をサポートし、入出金の自動化と資金管理を後押しする。現在、400社余りのクライアントを有し、うち200社余りをソニー(Sony)やウォルマート(Walmart)、ナイキ(Nike)、ウーバー(Uber)など「フォーブス・グローバル1000」の企業が占める。このほか、同社の公式サイトによると、毎年の取引額は1兆ドル(約110兆円)を超え、本社、第2本社、アムステルダム、ロンドンのオフィスで働く従業員は合わせて千人を超える。

創業から13年になるが、外部資金の調達を始めたのは17年から。今回のシリーズBに先立ち、17年末から18年初めまでにシリーズAで5000万ドル(約56億円)を調達しており、累計調達額は1億7500万ドル(約195億円)に達した。シリーズAで投資に参加した「Susquehanna Growth Equity」と「Citi Ventures」は今回もコ・インベスターとして参加している。

新たに調達した資金はプラットフォームの発展と他地域への市場拡大を加速させるために用いる計画。同社は最初のシリーズでの資金調達後、英国を中心とする欧州市場に参入した。現在は主なターゲットを欧州のほか、アジア太平洋と中南米にも広げている。

最初のシリーズで資金調達を実施した後、同社はミドル市場に参入し、売上高が2億ドル(約220億円)~10億ドル(約1100億円)の企業向けのサービスを始めた。Narahari氏は、テクノロジーメディア「Crunchbase news」の取材に応じ、同社は年間経常収益(ARR)が前年比約70~75%増で、一貫して黒字を維持しており、現在も「大部分」が黒字だと説明。ただ、今のところは「成長期」にあるため、収益を上げることを重点にしているわけではないとの見解を示した。

同社はこのほど、クライアントの運営資金のさらなる最適化をサポートするため、資金管理業務をスタートした。Narahari氏は、同社は企業の「ポケット」により多くの現金が入るようサポートしていると述べている。

Crunchbase newsは、同社の主なライバルについて、調達資金額が1兆ドル(約110兆円)を超える「Billtrust」や「DadeSystems」、「VersaPay」を挙げ、3社とも北米を主な業務範囲にしていると指摘した。

インドでは、SaaSはホットな市場であり、インドのSaaSが中国、アメリカと世界市場を3分割しているとも言われる。米グーグル(Google)と米ベンチャーキャピタル「アクセル・パートナーズ(Accel Partners)」は共同研究リポートで、25年までにインドSaaS市場の売上高は100億ドル(約1兆1000億円)に達し、世界のSaaS市場の8%を占めるとの見通しを示している。この30~40年、インドは世界最大規模のITアウトソーシング拠点だった。これに加え、多くの米国帰りの技術者とプロダクトマネジャーの存在が、インドのSaaS発展の強みとなっている。

インドのSaaS市場にはこれまでに、顧客管理ソフトウエアを手掛ける「フレッシュワークス(Freshworks)」やクラウドサービス企業の「ドゥルーバ・クラウド(Druva)」、クラウド型契約管理ソフトウエアを展開する「アイサーティス(Icertis)」のユニコーン企業3社が生まれている。
(翻訳:lumu)

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