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【特集】新型コロナはどう響くか、モビリティ業界と中古車業界の2020年展望

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2019年は中国のモビリティ業界や中古車業界にとって困難に満ちた一年となり、そこに新型コロナがさらなる不確定要素としてのしかかった。2020年、これらの業界はどうなるのか。以下がその展望である。

「滴滴(DiDi)」の利用件数はいずれ回復、運営体制と上場が課題

感染症により外出が規制されたため、中国の主な二級都市では滴滴の利用者数が感染症前の1/5未満に急減した。そのため、レンタカーで営業している運転手たちはレンタカー契約を停止し、その分の損失がレンタカー会社に降りかかることになり、最終的には滴滴にも影響すると考えられる。

滴滴は潤沢なキャッシュを持つため、感染症で経営危機に陥ることはないだろう。さらに、感染状況が好転してくれば、ネット配車の利用者が急増する可能性がある。なぜなら、感染が完全に終息していない状態では、地下鉄、バスなどの公共交通機関より、ネット配車のほうがより安全だからだ。そのため、各地の政府にもネット配車の利用を奨励する動きがある。

しかし、少なくとも第2四半期まで業績の回復が見込めないのは確かだ。さらに、今回の感染症による規制をきっかけに、ネット配車の運営に関する規定がさらに厳しくなる可能性があると見られている。

利用者の安全面の問題や、ライセンスなしの運転手を見逃してきた滴滴は、こうした規制に対応した運営体制を構築することに腐心せざるを得ないだろう。そうなれば、重要度が低く、短期間での収益が見込めない業務は中止に追い込まれる可能性がある。新規業務で企業評価額を上げることができなくなると、上場も延期されることになりそうだ。

自転車シェアリングは値上げか

感染症のために公共交通の利用をためらい、ネット配車も信用できない人にとって、自転車シェアリングは有力な選択肢となる。

しかし、過去数年間の市場が証明しているように、自転車シェアリングは潤沢な資金を持つ大手企業にしか運営できない。これまで独立性を保ってきたモビリティサービス企業の「哈囉(HELLO GLOBAL)」も、昨年末に自転車シェアリングに関する資産を担保にすることで、5億元(約80億円)の資金調達を行ったばかりだ。

哈囉のような企業にとっては、自転車シェアリング業務でどのように収益を実現するのかが課題だ。昨年一年間、すでに多くの企業が値上げに踏み切った。感染症問題収束後はキャッシュ・フローの圧力から、さらなる値上げが起きるだろう。

中国の市場調査機関の統計によると、昨年の値上げがあっても利用者は減少しなかったという。根強いニーズが存在するため、まだ十分値上げの余地があると考えることができる。

中古車業界はキャッシュ・フローを維持しながら好転を待つ

感染症で対面販売ができなくなったため、車の購入が急減した。とくに「車好多集団(Chehaoduo group)」のような大量の店舗を持つ企業にとって、店舗資産は大きな負担であり、2019年第4四半期グループ全体で黒字化した状況が一気に悪化する可能性も出てきた。車好多集団は業務構造の改革に乗り出しており、傘下の中古車販売プラットフォーム「瓜子(guazi)」はすでに2019年よりプラットフォーマーに徹し、アセットライト化し始めていた。

感染症により、車を買い換える人が減り、中古車業者としては仕入れが難しくなることを意味する。こうした状況は第2四半期終了まで続くだろう。しかし、下半期のリバウンドは十分期待できる。業界関係者によると、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)のときがそうであったように、感染終息後もしばらくは公共交通機関を利用しない人が多く、そのためマイカーの需要が高まるという。

特に地方都市ではまだ車を持っていない人が多いため、感染終息後にニーズが伸びてくるだろう。しかし、新車には感染症によるサプライチェーンの問題が起きている。市場調査機関「IHS Markit」の予測によると、感染症により、上海、広東、武漢合わせて新車生産台数が15万台も減少し、影響は2003年のSARSを超えるという。

このことの影響は甚大だが、車好多にとっては逆にチャンスとなる可能性もある。自動車メーカーが正式ディーラーの実店舗以外に、オンライン販売を模索しており、車好多傘下の新車販売プラットフォーム「毛豆(Maodou)」が価格交渉で有利になる可能性が出てきたのである。

(翻訳:小六)

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