出かけられない春の観光シーズン、ライブ配信によるバーチャル旅行が人気

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春の観光シーズンが始まったが、新型肺炎の流行はまだ収まらず、「オープンできない」観光スポットと「出かけらない」旅行者は、ライブ配信を通じて繋がるようになった。

3月1日午後、ライブコマース「淘宝直播(タオバオライブ」で中国各地の観光スポットをライブ配信する「雲春遊」第二期がスタートし、アリババ傘下の旅行プラットフォーム「飛猪(Fliggy)」でも同時配信された。ライブ配信には初登場となるチベットのポタラ宮などが配信され、1時間で100万人を超える視聴者を記録した。このライブ配信にはアリババのクラウドプラットフォームサービス「アリクラウド(阿里雲)」がソリューションと技術サポートを提供した。

「雲春遊」の第一期は2月23日で、中国国家博物館、甘粛省博物館、蘇州博物館などの8大博物館の様子が配信され、視聴者数は1000万人近くになった。甘粛省博物館館長の史冊氏によると「23日のライブ配信1回の視聴者数は、当館の年間来館人数に匹敵する」とのこと。

新型肺炎の流行により、中国各地の観光スポットの大部分が閉鎖され、観光業はほとんど停止状態だ。2月27日、国家文物局は、各文化博物施設に対して「継続的にデジタル資源を利用し、オンライン展示、オンライン教育、オンライン公開授業などの方法を通じて、コンテンツや展示を充実させ、良質なデジタル文化製品とサービスを提供する」ことを奨励する指導意見を出した。

タオバオ・コンテンツEC事業部の総経理である兪峰氏の考えでは、ライブ配信は1つの手段であり、新型肺炎の期間だけ注目されるサービスではなく、実際の旅行体験と連動しそれを補足することに適しているため、今後は一般的なサービスになっていくとのこと。

実際の旅行と比べてライブ配信は、受け入れ可能な観光客数に限界がない。更に1対1の解説や、相互コミュニケーションを提供でき、実際の旅行を長期的に補足する手段として適しているうえ、複合型観光資源というトレンドにも合致している。今回のタオバオのライブ配信では、観光客がこれまで足を踏み入れられなかったポタラ宮の金頂(金色の屋根)など、一般公開されていないエリアも配信された。

タオバオのライブ配信「雲春遊」はアリババの「1+8文化旅行デジタル経済体(アリクラウドとアリババ関連の8つのサービスが共同で観光コンテンツのデジタル化を推進する取り組み)」の1つだ。将来的には1000以上の観光スポットや博物館と協力してレギュラー配信し、タオバオ、ECプラットフォーム「天猫」、アリクラウド、企業向けコミュニケーションツール「釘釘(DingTalk)」などの各サービスを活用して、文化・観光スポットに対してデジタル化ソリューションを提供する予定だ。

3月に入り本格的な春の観光シーズンが到来した。ライブ配信によるバーチャル旅行は観光業の壊滅的な落ち込みの解消にはならない。どのように収益化するか、どのように観光スポットをサポートするかについて、飛猪のコンテンツ事業責任者の徐翔氏とアリクラウド・スマート文化旅行ソリューション責任者の劉振宇氏は以下のように考えている。

第一に、現在ユーザーの旅行ニーズは抑えられているが、それは消えることはない。今後の需要回復と急激な増加が予測できる。そのような予測を踏まえ、ライブ配信はユーザーが事前に観光スポットに興味を持つように誘導できる。同時に観光スポットがネット上の「有名製品」や「有名ブランド」となるチャンスもあり、これによってファンを育てることができる。

第二に、現在の観光収入の中で入場料以外の収入は比重が小さい。ライブ配信は入場チケットのような観光商品の販売だけではなく、文化や創造性あるいは付加価値の販売だと言える。ライブ配信は観光スポットが新たな収益の方向性を試す手段の1つとなっている。

バーチャル旅行は何千、何百万人というユーザーが視聴していることを踏まえ、いかにして長期的な価値を作り出し、ユーザーを獲得していくかということに焦点を当てていくべきだ。

画像提供:アリクラウド
(翻訳・普洱)

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