イケアが中国でEC事業に本腰 アリババECモール「天猫」に出店 公式アプリも同時スタート

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イケアが中国でEC事業に本腰 アリババECモール「天猫」に出店 公式アプリも同時スタート

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何年もECへのチャンレンジを繰り返してきたイケアが、ついに重要な一歩を踏み出した。

3月10日、イケア(IKEA)はアリババ系ECプラットフォーム「天猫(Tmall)」に正式出店し、全世界で初めてサードパーティーのプラットフォームにフラッグシップショップを開設した。

イケアの天猫ショップにはオープン第一弾として、リビングや寝室などの家具・インテリア雑貨の売れ筋商品3800点余りが販売されている。現在のところ、上海、江蘇省、浙江省、安徽省の消費者を対象としており、今後徐々に中国全土へ展開していく。会員システムを統合しているため、消費者は天猫ショップと店舗で同じ会員番号が使用でき、商品価格も同じだ。

天猫ショップのオープン当日、イケア公式アプリもリリースされた。イケア中国地区総裁のアンナ氏によると、公式アプリと天猫ショップは共にオンラインチャネルとして、お互いに補完し合い、イケアのモデルチェンジを推進していくとのこと。

今回は何が違うのか

イケアにとって直近のECへのチャレンジは、2018年8月に微信(WeChat)と提携してオープンしたミニプログラムのポップアップストアだ。それ以前にもイケアは何回かECへのチャレンジをしてきたが、いずれも成功したとは言えない。

成功できなかった原因は多くある。例えば大型家具という複雑な業務そのものが、あまりECに適していないことや、イケアがオンラインチャネルを開拓する際にいつも迷いがあったことなどだ。4年間のチャレンジの中でイケアは、自らオンラインチャネルを開拓するより、巨大プラットフォームに参加する方が容易かもしれないという事を学んだ。

微信との提携は当初から大きな話題となった。しかし「ポップアップストア」という言葉通り、この提携はテストケースで、販売商品に大型商品はなく5つの限定セットのみだった。

イケアの微信ミニプログラム ポップアップストア

この提携後、イケアが微信の公式ミニプログラムをリリースする事が期待されていたが、その予想を裏切り、イケアはアリババと提携した。天猫ショップのオープン初日、フォロワー数は20万人を超え、ライブコマースも一時的にダウンするほどだった。

しかし中国最大のECプラットフォームでサービスを提供するのは簡単ではない。特に物流はこれまでイケアが最も多くクレームを受けてきた部分だ。

納期を保証するために、イケアの天猫ショップは現在サービスエリアを限定しており、SKUも実店舗の半分以下の3800程度に抑えている。アンナ氏によるとこれは物流、運営能力、消費者の購入体験を総合的に考えて決定したとのこと。

現在、オンラインで注文した商品は全て、上海市松江区(大型商品)と昆山市(小型商品)にあるイケアの自社倉庫から発送される。イケアの店舗はオンライン注文の出荷配送業務は行っておらず、配送はサードパーティーの物流パートナーに任せている。

小型商品の場合は支払い後48時間以内、大型商品の場合は支払い後2-10日に発送され、具体的な発送時間は消費者の予約日時によって決まる。イケアによると、中国でのネット注文の需要を満たすため、2020年までに仕分けセンター3カ所、消費者配送センター5カ所、小型荷物配送センター3カ所を建設する予定だという。

配送料も消費者にとって気になる部分だ。イケアの商品は重いもので数十キロにもなるため、配送コストにお得感があるかどうかは購買欲に直結する。イケアは送料基準を次のように提示している。

30キロ以下の荷物は1件当たり9.9元(約150円)で、超過分は30キロごとに9.9元が追加される。

大型商品は3つのカテゴリーに分けられ、イケア店舗のある都市と江蘇省、浙江省、上海の全ての市内は1件当たり119元(約1800円)、それ以外のイケア店舗のある省は1件当たり169元(約2570円)、イケア店舗のない省は1件当たり249元(約3800円)となっている。

返品・交換についてイケアは、「商品が完全な状態で発送時の包装が保たれており、購入時のレシートや領収書があれば、商品を受け取った日から60日以内に返品を申請できる」と述べている。しかし天猫ショップで購入した商品を店舗で返品することは、今のところサポートされておらず、天猫ショップでの交換もまだ申請できない。

イケアの天猫ショップと実店舗はまだ十分に連動しておらず、今後どこまで連携を強化できるかが、オンラインショップでの購入体験に大きく影響する。

全面的な戦略転換

昨年11月、イケアは今後2年間に全世界で従業員7500人を削減すると発表した。これは2009年の金融危機に5000人を削減して以来、最大規模の人員調整だ。イケアによると、目的はオンライン業務の改善にあり、今後2年間で1万1500のECおよび配送関連のポストを創出するという。

グローバルの動きに合わせて、イケア中国は18カ月前からすでに戦略転換を検討していたが、当初はパソコン向けのネットショップを計画していた。しかし中国ではモバイルインターネットが大きく発展しており、パソコン向けのネットショップは時代遅れだ。

イケアは考えを改め、天猫にショップをオープンし、同時に公式アプリもリリースした。公式アプリは、中国全土の227都市に対して組み立ておよび配送サービスを提供している。SKUは9300に達し、これは店舗のSKU9500とほぼ同じで、公式アプリは将来的にイケアにとって、もう一つの重要なオンラインチャネルとなるだろう。

イケア公式アプリのトップページ

業務転換に合わせて過去2年間、イケアは大部分の倉庫をオンライン注文向けの流通センターに改造した。このうち、新しい流通センター14カ所に投じた資金が、昨年度のイケアの投資の大部分を占めた。

アンナ氏によると、二カ月後には上海市楊浦区に中国初となる小型店舗をオープンする予定だ。ポップアップストアから小型店舗に至るまで、イケアは「スリム化」に力を入れている。従来の巨大な何でも揃う大型店舗を個々の独立した購買シーンごとに切り分けることによって、消費者を惹きつけるのが狙いだ。2021年までにイケアは、世界の主要都市に30店の小型店舗を展開する予定で、その売り場面積は郊外型店舗の10分の1程度となる。

3月11日までにイケアは中国国内において、25の標準型店舗、2つの小型店舗、1つの体験型店舗の営業を再開した。新型肺炎の流行による損失は計り知れないが、業務転換を急ぐイケアにとって、新型肺炎は短期間により多くのオンライン注文をもたらし、オンラインサービスのさらなる改善を促したはずだ。
(翻訳・普洱)

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