PRADAやCartierなど海外ハイブランドの中国EC参入相次ぐ 新型コロナの影響大

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PRADAやCartierなど海外ハイブランドの中国EC参入相次ぐ 新型コロナの影響大

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新型コロナウイルスの感染拡大により、海外ハイブランドの中国EC参入が加速している。

ニューヨーク発のハイブランド「アレキサンダーワン(Alexander Wang)」がマクドナルドとのコラボによるトートバッグを5888元(約9万円)で売り出したことは多くの注目を集めた。

アレキサンダーワンは3月下旬、中国EC大手の「天猫(Tmall)」に出店し、中国ECに参入した同ブランドの旗艦店1号店となった。ショップではウェアや靴、バッグなどのほか、天猫オリジナルのバッグも販売しており、フォロワー数は2万人余りに達している。

中国EC市場に参入した理由として、中国におけるハイブランドの販売シェアが右肩上がりで伸びていることがあげられる。

米投資ファンドの「ベインキャピタル(Bain Capital)」によると、2019年の世界市場におけるハイブランドの売上高は3100億ドル(約33兆8000億円)に達し、そのうち中国が35%を占めた。米コンサルティング大手の「マッキンゼー(McKinsey)」と伊ラグジュアリー業界団体の「アルタガンマ財団(Fondazione Altagamma)」が共同で発表した「アルタガンマ・ワールドワイド・ラグジュアリーマーケットモニター」によれば、ハイブランドのEC市場シェアは2020年には12%、2025年には18%まで伸びると予測している。これはECが中国とアメリカに次ぐ世界第3のハイブランド市場になることを意味する。中国のEC市場の動向を見ると、2018年の海外ハイブランド品の売上高は53億ドル(約5800億円)と2017年比で約37%増加し、市場シェアは10%以上に上った。

ECへの出店を頑なに拒んできたハイブランドが、消費のデジタル化と店舗業績の悪化に直面し、方針を転換せざるを得ない状況となっている。今回の新型コロナウイルスの感染拡大により、ハイブランドの多くがEC頼みとなっている。

こうしたなか、天猫はハイブランドが避けては通れないプラットフォームとなっている。アレキサンダーワンは感染の拡大が続くなか天猫に出店。イタリアの高級ファッションブランド「プラダ(PRADA)」や「ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)」、フランスの高級宝飾ブランド「カルティエ(Cartier)」、プラダの姉妹ブランド「ミュウミュウ(MiuMiu)」もこれと相前後して出店した。また、ベルギーのハイブランド「デルボー(Delvaux)」も3月初めに中国EC大手「京東集団(JD.com)」に旗艦店1号店を出店した。

ハイブランドがECに参入する一方、EC側もパイの大きいハイブランド市場を見過ごしてはいない。プラダ、ミュウミュウの中国市場への参入は今回の天猫出店が初めてではない。2019年6月、プラダグループ傘下のプラダ、ミュウミュウは中国ハイブランドEC大手「寺庫(SECOO)」に出店、続いて京東でも旗艦店を出店した。この背後には、中国EC市場にハイブランド品の受け皿があるからだ。

アリババは2017年、高級ブランドに特化した「Luxury Pavilion」を天猫に開設、京東もラグジュアリーEC「Toplife」を開設した。一方、寺庫は株式上場を果たした中国国内唯一のラグジュアリープラットフォームである。テンセント(騰訊)から1億2500万ドル(約136億円)の出資を受けた英ラグジュアリーEC大手「ファーフェッチ(Farfetch)」もこの市場争奪戦に加わっている。京東も傘下のToplifeをファーフェッチの中国事業と統合した。

新型コロナウイルスの感染拡大により、海外ハイブランドのEC参入が加速したことで、中国におけるハイブランド品の消費パワーが改めて証明される形となった。
(翻訳:lumu)

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