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中国では先月17日より、診察や処方薬の購入に医療保険証を携帯する必要がなくなった。モバイル端末を介して「電子保険証」を使えば医療機関にかかれるようになったからだ。
国家医療保険情報プラットフォームが統括する「医療保険電子証明書(医療保険コード)」はすでに全国で発行可能となった。医療保険加入者はオンラインで受領できる。診察や処方薬を購入する際に利用でき、コードは1人に1つが割り当てられる。
国家医療保険局の統計データによると、中国で基本医療保険に加入しているのは13億5000万人以上。全国で医療保険の電子化が加速する中、今後は電子保険証によって本人確認や医療保険料の決済、医療費会計、オンライン医院での再診料会計、医療保険に関する問い合わせなど多様な用途を済ませられるようになる。
電子保険証の取得には、国家医療保障局が開発した国家医療保険サービスプラットフォームの専用アプリをダウンロードする。あるいは中国の二大モバイル決済アプリ「支付宝(Alipay)」「微信支付(WeChat Pay)」からも利用可能だ。支付宝の場合は各種チケットや割引券・商品券などを保存するカードホルダー「支付宝卡包(Alipass)」から、微信支付の場合は「都市サービス」メニューからアクセスし、アクティベートおよび本人認証を行って使用する。
電子保険証は医療機関や住宅近所の健康サービスセンターで診察などの際に使える。QRコードをスキャンすればカルテ作成、診察受付、支払い、処方薬受け取りなどの各プロセスが完了し、長い行列に並んだり多くの窓口を往復したりする必要がなくなる。薬局では前述の医療保険コードを使えば保険適用で薬を購入でき、支払いも同時に完了する。
現段階で電子保険証は実名および本人認証を経る必要があり、暗号化アルゴリズムや動的QRコードを採用し、個人情報や医療保険基金のセキュリティを守る。統計によると、電子保険証を使うことで患者は診察に係る待ち時間を平均43.6分短縮できるという。
ただし、普及のタイミングに差があるため、現段階では全地域で同時に利用可能になったわけではない。全国的に普及すればより多くの場面で活用できるようになり、より多くの需要に応えられるようになるだろう。
(翻訳・愛玉)
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