アリババ支援の電動自転車バッテリー交換サービスが30億円を調達、都市インフラ建設を後押し

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中国で市場シェア1位を誇るシェアサイクル「ハローバイク(HelloBike)」を展開している「哈囉出行(Hello global)」は4月8日、リチウムイオン二次電池(LIB)大手「寧徳時代(CATL)」、アリババ傘下金融サービス企業「アント・フィナンシャル(螞蟻金服」と共同で設立した会社「寧徳智享(Ningde Zhixiang)」が上場企業の「中恒電気(Zhongheng Electric)」から2億元(約30億円)の調達を行ったと発表した。

2019年6月、哈囉出行、寧徳時代、アント・フィナンシャルは10億元(約150億円)を共同出資し合弁企業「寧徳智享」を設立、電動アシスト自転車の電池交換サービス「哈囉換電」を行うと発表した。哈囉出行の共同創業者兼CEOの楊磊氏が合弁企業のCEOを兼任している。現在同社の電池交換業務はすでに複数都市で実施されている。

中恒電気は1996年に設立、2010年3月に深圳証券取引所に上場した。電力分野での情報化とパワーエレクトロニクスを主要業務としている。電力分野では送電網、新エネルギーを含む発電と工業企業の「自動化、情報化、スマート化」建設と運営に対する全体的なソリューションを提供。パワーエレクトロニクス分野ではクライアントに通信電源、高圧直流電源(HVDC)、電力操作電源、NEVの充電・電池交換システム、スマート照明、エネルギー貯蔵などの製品およびスマートエネルギー全体のソリューションを提供している。

中恒電気はスマート製品技術の研究開発において哈囉出行との提携を強化するとの方針を示している。

中国国内の電動アシスト自転車の保有台数は3億台近くに上り、利用回数は1日平均延べ7億回を超えている。充電場所は当初、充電倉庫の電池を道路まで運び出して充電を行っていた方法から、段階的に現在の分散式充電ステーションへと変化してきた。

中国の証券会社「申万宏源(SHENWAN HONGYUAN)」がこのほど発表したリポート「電動アシスト自転車業界分析」では、電池交換モデルはおそらく電動アシスト自転車分野において最優先で実施され、2020年は「電池交換元年」になるとの見方が示されている。

電池交換ビジネスに注力する理由について、哈囉出行の共同創業者である李開逐氏は以前、新規ユーザーの開拓のほかに、充電を基本的なニーズと位置付けることで、ネットワーク建設をけん引し、設置場所が一定密度になった後にユーザーを増やすことのほうがより容易であるとの考えを示している。

哈囉出行のこれまでの構想では、今後主要都市で500m~1km間隔で電池交換ポイントを設置するのが理想的であるとし、ユーザーは月極めでの充電か毎回購入による充電か、どちらか一方を選択できる。いずれにしても同社はレンタル手数料で収支バランスが取れるとしている。この「需要-密度-ユーザー拡大への転化」構想の前提は「密度」にあるため、電池交換ステーションネットワークの敷設の初期段階においては多額の資金投入が行われる。このほか、同社が2019年6月に公表した情報では、電池交換ステーションの重点提携先は、価格に敏感な外食デリバリー業者と宅配業者である。

電池交換の現在の課題は、中国国内では電池交換市場の業界基準がいまだ制定されておらず、電池、車両と電気交換の基準の統一が待たれるところだ。また、自転車から電池を取り外す前の電池残量と電池寿命の見極めは、同社が考えなければならない問題でもある。

業界筋の関係者の話によると、2019年末、哈囉換電は現地政府からの支援を得ようとしていたそうだ。哈囉出行の今日の動きもこれを裏付けている。哈囉出行は中国国内の電池交換市場の発展を推し進める一方で、各地の政府が電動アシスト自転車の市政インフラ建設を進めることについても支援していくとの方針を示している。これもまた同社にとってはなかなかよい試みではないか。ビジネス市場の企業との提携に比べ、政府との提携での実施のほうがより安定しており、統一基準の制定を推し進める上でもよりやりやすくなるであろう。

(翻訳:lumu)

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