米NVIDIA、史上最強の第8世代GPUをリリース 自動運転車やEVにも実装

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米NVIDIA、史上最強の第8世代GPUをリリース 自動運転車やEVにも実装

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地上最強のAIチップは、自動車の歴史に刻まれなければならない。

米半導体メーカー「NVIDIA」は5月14日、ディープラーニング分野に関する世界最大級のイベント「GTC(GPU Technology Conference) 2020」の基調講演をオンデマンド配信し、その中でCEOのジェンセン・ファン(黄仁勲)氏が第8世代GPUアーキテクチャ「Ampere(アンペール)」を発表した。NVIDIAの歴代GPU(Graphics Processing Unit)アーキテクチャには著名科学者の名前が付けられており、今回はフランスの物理学者アンペールから命名された。今回ローンチしたGPUアーキテクチャは、2018年にローンチした第7世代GPUアーキテクチャ「Turing」より20倍性能が上がっているという。

ファンCEOは同時に、Ampereベースのプロセッサ「A100」を搭載したAIシステム「DGX A100」とエッジコンピューティング向けプラットフォーム「EGX A100」もお披露目した。

GPUアーキテクチャAmpereベースの「A100」を取り出す(NVIDIA「GTC2020」より)

「NVIDIA第8世代のパフォーマンスの飛躍はGPU史上最大だ」とファンCEOは評する。「Ampereアーキテクチャの画期的な設計はAI学習と推理を結集したものである。1つのプラットフォームでスパース化を実現したのは史上初だ。A100は処理能力を向上させながら、データセンターのコストも削減できる」とも語る。

Ampereアーキテクチャの具体的なスペックについてはまだ明らかではないが、A100は半導体受託製造大手「TSMC(台湾積体電路製造)」の7nmプロセスルール(7N)を採用し、542億ものトランジスタを集積しているという。Ampereアーキテクチャベースで世界初ローンチだったNVIDIA「Tesla A100」チップのトランジスタ数は211億であるから、その2.57倍だ。ディープラーニングの処理性能の目安としてよく使われるグーグルの自然言語処理フレームワーク「BERT」をA100に計算させると、学習では前世代(Volta V100)の6倍、推論実行では7倍高かったという。

さらに、A100はMIG(マルチインスタンスGPU)を採用しており、1台のGPUを7台のインスタンスに分割して使えるので、大小のミッションに合わせて演算力の調整が可能となり、利用率やROI(投資回収率)が向上する。GPU間の接続には第3世代「NVLink」を使用して帯域幅を2倍に引き上げた。NVLinkはGPUを最大12台まで接続して1台の巨大なGPUとして扱えるので、サーバーのパフォーマンスをより効率的に拡張できる。

この製品はすでに大量生産され、世界中の顧客に出荷されている。すでにアリババ傘下のクラウドサービス「アリクラウド(阿里雲)」、「バイドゥクラウド(百度雲)」、米「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」「シスコシステムズ(Cisco Systems)」「デル(Dell)」「Oracle(オラクル)」などのサーバーベンダーが自社製品やサービスにA100の採用を決めている。

今回、NVIDIAは大手自動車メーカーBMWとの提携も発表した。NVIDIAの「Isaac」ロボティクスプラットフォームをベースにした自動搬送ロボットで、BMW自動車工場の物流効率を向上させるという。さらに、中国新興EVメーカー「小鵬汽車(Xpeng Motors)」が新型純電気自動車(BEV)スポーツセダン「P7」と次世代生産モデルにNVIDIAの「DRIVE AGX」プラットフォーム採用を決めている。また中国自動運転スタートアップ「Pony.ai(小馬智行)」は、ロボタクシー(自動運転タクシー)でNVIDIAの「DRIVE AGX Pegasus」プラットフォームを使用するほか、中国発EVメーカー「ファラデー・フューチャー(FF)」は市販EV「FF 91」にNVIDIAの「DRIVE AGX Xavier」プラットフォームを導入する。

5月15日、ファラデー・フューチャーがNVIDIAとの長期的な戦略的パートナーシップの締結を発表した。NVIDIAはファラデー・フューチャーに対し、自動運転の分野で製品と技術に関するサポートを継続的に提供する。実力最強の独立したGPUサプライヤーNVIDIAは今、自動車分野でその実力を発揮している。

(翻訳・永野倫子)

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