粉飾決算のluckin coffeeがナスダック上場廃止か 聴取完了までは取引持続

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粉飾決算のluckin coffeeがナスダック上場廃止か 聴取完了までは取引持続

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中国の新興コーヒーチェーン「ラッキンコーヒー(luckin coffee、瑞幸咖啡)」は19日夜、米ナスダックから15日に上場廃止通知を受け取ったと発表した。理由は同社が4月2日に公開した文書でデータ偽造などによる粉飾決算があったと発表し、それにより大きな注目を集めたためと、不正取引に関する重要情報が開示されなかったためだという。

同社はナスダックへ公聴会の開催を求める予定で、この公聴会は通常申請から30~45日後に開催される。ナスダックのルールではラッキンコーヒーは売買停止について申し開きをする権利がある。公聴会の結果が出るまで、同社は43日間に及んだ売買停止を解除し、再び取引が可能となる。北京時間5月20日午後7時から取引を再開した。

ラッキンコーヒーの株価は今年1月17日、51.38ドル(約5500円)という史上最高値を記録していた。4月2日、同社は社内調整によって2019年の第2四半期(4~6月)から第4四半期(10~12月)までの間、22億元(約330億円)におよぶ架空の売り上げを計上、同社の最高執行責任者(COO)である劉剣氏およびその部下が粉飾決算をしていたことがわかったと発表。発表当日の取引終了時で、株価は75.57%も暴落した。

4月7日の売買停止から今に至るまで、同社の株価は最高時から91.46%暴落して4.39ドル(約470円)となり、時価総額は11億1100万ドル(約1200億円)となった。

5月12日夜、同社は董事会がすでに銭治亜CEOと劉剣COOを停職にし、2人は間もなく董事会から去ると発表。同社は内部調査を始めてからすでに粉飾決算に関与した6人の従業員を停職もしくは休暇扱いにしているという。これらの停職措置を発表する前日、同社はすでにセルフ式コーヒーマシン「luckin coffee EXPRESS(瑞即購)」と無人販売機「luckin pop MINI(瑞劃算)」の事業拡大を一時停止することを社内で決定したと発表。

その後の5月15日、ラッキンコーヒーは北京で80店舗を閉店するとの報道に対し店舗を整理していることは事実だと認めた。新型コロナウイルス等の影響を受け店舗の最適化を行っており、利益が出ない、あるいは顧客が重複している店舗は閉店などの措置を取るという。同時に、新規出店は続けるとし、店舗関連の戦略を調整するとした。

問題を起こした役員を辞職とし、事業拡大のスピードを緩めたことは、同社が再起を計っているとみなされているが、ナスダックからの上場廃止通知はそのような行為に疑問符をつけるかたちとなった。

ナスダックからの通知に対し、同社の陸正耀董事長は20日未明声明を発表して以下のように語った。「ナスダックが最終的な調査の結果を待たずに上場廃止を通知してきたことは意外であり、誠に遺憾である。私はラッキンコーヒーのビジネスモデルとロジックが正しいと固く信じており、投資家を騙そうとしたわけではない」と述べ、自身が所有する同社株式によって得た資金は全て傘下企業の経営のために利用し、個人的に利用したり、財産を隠したりはしておらず、これに対してはどんな調査も受けるとした。

ブルームバーグの報道によると、陸董事長傘下の企業「Haode Investment」がすでにクレディ・スイスを提訴しており、5億3200万ドル(約574億円)の融資において責務違反があったとして補償を要求している。

(翻訳・山口幸子)

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