Vlog時代到来 アリババなどネット大手が相次ぐ新規アプリ開発 目指すは中国版YouTube?

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

大企業注目記事

Vlog時代到来 アリババなどネット大手が相次ぐ新規アプリ開発 目指すは中国版YouTube?

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

中国でソーシャル動画をめぐる戦いが続いている。アリババは「粗塩(Cuyan)」という名称のVlog(Video Blog)アプリをひっそりと開発し、すでに内部テストを開始。「中国版Netflix」と呼ばれる動画配信プラットフォーム「愛奇芸(iQIYI)」もVlogアプリ「PAO」をリリースした。

企業情報サイト「企査査(QCC)」によると、粗塩を開発した「卓易暢游(Zhuoyi Changyou)」の大株主となっている企業の経営幹部には、アリババ副総裁の俞思瑛氏が名を連ねている。

中国版YouTubeか

今年初めに開催された愛奇芸の財務報告会議で龔宇CEOは、YouTubeを意識したアプリをリリースする計画を明らかにし、間も無くショート動画の「iQIYI随刻(インスタント)版」がリリースされた。しかし、愛奇芸はこれに満足せず最近改めてVlogアプリをリリースし、複数のプラットフォームを通じてVlog市場のシェア獲得を目指している。

アリババも同じくこのチャンスに目を付けた。ショート動画アプリ「鹿刻(Luke)」の失敗後もアリババは諦めず、新しいVlogに望みを託してショート動画およびVlog市場への参入を試みており、粗塩の存在が明るみになった。粗塩の控えめなリリースによって、アリババはビジネスの空白地帯を埋め、Vlog市場の勢力図が固まらない中で先手を打つことができる。

Vlog市場の競争が激化

2019年にショート動画のユーザーボーナスとトラフィックが減少するのに伴い、Vlogという新たな動画プラットフォームが注目されるようになった。Vlogはブログの一種で、video blogもしくはvideo logの略語としてウェブ上での動画による記録を指す。Vlogのクリエイターは、文字や画像の代わりに動画で個人の記録を残し、アップロードしてネットフレンドとシェアすることができる。

2012年にYouTubeで最初のVlogが配信された。世界中の1995年以降生まれ、さらに2000年以降生まれの若者にとって、Vlogは自身の生活を記録し、個性を表現する主要な手段となりつつある。YouTubeはVlogを足がかりに世界最大の動画プラットフォームへと成長し、今や月間アクティブユーザー(MAU)が20億人を超える。2020年に5GとAI技術が急速に発展すれば、中国のインターネット大手は競い合ってYouTubeモデルを目指すことになるだろう。

中国の調査会社「艾媒諮詢(iiMedia Research)」によると、2018年に中国のVlogユーザーは1億2600万人に上った。今後も中国のVlogユーザーは安定的に増え、今年中に3億6800万人以上に達する見込み。艾媒諮詢のアナリストは、5Gの後押しもあってVlogがソーシャル動画の次の激戦区になるとの見方を示す。

中国のVlogは駆け出しの段階にある。現在のVlogプラットフォームは、インフルエンサーが主導し、プラットフォームが育成したクリエイターが下支えをしている。今後、「粗塩」や「PAO」のように手軽なVlog作成プラットフォームが相次いでリリースされればVlog市場は急成長を続け、ショート動画の勢力図に影響を及ぼす見通しだ。

どのプラットフォームが最初に「中国版YouTube」となって、ソーシャル動画の激戦区を制するだろうか。

作者:Tech星球(Wechat ID:tech618)、陳橋輝

(翻訳・神戸三四郎)

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録