シャオミ、20年2Q決算 ハイエンド戦略が奏功しスマホ平均価格11%上昇 欧州市場も絶好調

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8月26日、中国スマホ・家電メーカー大手のシャオミ(小米科技)が2020年第2四半期(4~6月)決算および上半期(1~6月)決算を発表した。

2020年上半期の売上高は前年同期比7.9%増の1032億元(約1兆6000億円)で、調整後の純利益は57億元(約880億円)だった。

第2四半期の売上高は前年同期比3.1%増の535億元(約8200億円)で、市場予測の514億元(約7900億円)を上回った。調整後の純利益は、市場予測の23億6200万元(約360億円)に対して同7.2%減の34億元(約520億円)だった。

事業別の第2四半期業績は、スマートフォン事業の売上高が前年同期比1.2%減の316億元(約4900億円)で、端末の販売数は2830万台だった。「Mi 10」や「Redmi K30 Pro」など高スペックの端末でハイエンド分野に切り込んだ結果、全世界におけるシャオミのスマートフォン平均販売価格は前年同期比で11.8%、前四半期比で7.5%上昇した。

IoT・ライフスタイル製品事業の売上高は、前年同期比2.1%増の153億元(約2400億円)だった。新型コロナウイルス感染症の流行で一部製品の生産販売や新製品リリース時期に影響が出たために、全体的に成長率が伸び悩んだという。

このうちスマートテレビの出荷台数は全世界で280万台に達した。市場調査会社の奥維雲網(AVC)によると、シャオミは中国のテレビ出荷台数において6四半期連続で1位を獲得している。今四半期には引き続き海外進出に力を入れ、ポーランドやフランス、イタリアなどの市場を新たに開拓した。

インターネットサービス事業の売上高は前年同期比29%増の59億元(約910億円)で、売上高全体に占める割合は11%だった。国外のインターネットサービスの拡大に伴い、広告事業収入は同23.2%増の31億元(約480億円)となった。

地域別に見ると、海外市場の第2四半期売上高は前年同期比10%増の240億元(約3700億円)だった。売上高全体に占める割合は44.9%で、50%以上だった前四半期から減少している。

市場調査会社Canalysのデータによると、欧州市場におけるシャオミのスマートフォン出荷台数は前年同期比で64.9%増加しており、市場シェア16.8%で初めて欧州3位に順位を上げた。他の地域では、南米市場が出荷台数が同99.4%増でシェア4位、中東市場が同66.3%増で4位、アフリカ市場が同113%増で5位となっている。

2020年6月30日時点で、シャオミが投資した企業は300社以上に上り、総投資額は前年同期比28.4%増の368億元(約5700億円)だった。第2四半期の投資資産の売却益(税引き後)は11億5700万元(約180億円)だった。

決算報告書の中では、インド事業が被っている影響についても詳細な説明がなされた。インドでは3月末から厳重なロックダウン体制が敷かれたため、シャオミ製品の販売にも大きな影響が及んだという。その後、段階的な封鎖解除に伴って需要は持ち直したものの、現地の生産能力が通常レベルにまで回復していないため、売上高も依然として伸び悩んでいると報告している。
(翻訳・畠中裕子)

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