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こちらは、36Kr Japanの有料コンテンツ・サービス「CONNECTO(コネクト)」のレポートから抜粋し整理した記事です。
CONNECTO(コネクト)では、中国の先端事例のレポートやスタートアップ企業のデータベースなど、一般公開されていない情報をご提供します。また、提携パートナーのマッチングサービス、専門家への相談も可能ですので、ぜひご活用ください。
今後、中国ベンチャー投資市場の全体の情報とその中の有力企業プレーヤをご紹介します。では、まず8月のデータを見てみましょう。
↓本記事の音声番組↓
投資件数&代表企業
8月の中国におけるベンチャー投資は全部で172件ももあります。ヘルスケア・医療、企業向けサービス、技術・ハードウェア、エンターテイメントなど12の分野をカバーしており、資金調達の合計金額は438億元(約6800億円)になります。
その中で単一の資金調達額が最も高いのは、オンライン教育の「猿補導(Yuanfudao)」です。同社は、テンセント(騰訊)、著名PEファンド「高瓴資本(Hillhouse Capital)」などから12億ドル(約1250億円)の戦略投資を受けました。資金調達後の企業評価額は130億ドル(約1兆3500億円)に近いと見込まれます。この規模だと、猿補導は世界でもっとも価値のあるオンライン教育ユニコーン企業となります。
猿輔導は、K-12(幼稚園児から高校生)向けのオンライン教育スタートアップであり、傘下にはオンライン学習アプリ「猿輔導」、問題集アプリ「猿題庫」、解答の検索サービスアプリ「小猿捜題」、計算問題の自動採点アプリ「小猿口算」、2~8歳の子供に特化した学習アプリ「斑馬AI課」など、豊富な製品群をを抱えています。
同社は2012年にの創業以来、中国全土で累計4億人以上のユーザーにサービスを提供しています。
今年に入ってから、コロナウイルス流行の影響を背景に、中国のオンライン教育市場は活発になっているのが目を引きます。猿補導以外にも、子どもの数学的思考を育てるサービス「火花思維(Spark Education)」がシリーズE1で1.5億5000万ドル(約160億円)、子ども向け英語学習ブランド「伴魚(Palfish)」もシリーズCで1億2000万ドル(約130億円)を調達しました。
業界&調達ラウンド分布
中国ではすでに新型コロナ問題が収束し、市場も回復しつつあります。そのため、大型の資金調達案件が増えてきており、調達額が5億元以上(78億円)のものが計17社もあります。
業界別に見ますと、172件の資金調達のうち、ヘルスケア関連が43件、企業サービスが42件、テクノロジー・ハードウェアが29件となっており、これらの業種が8月の上位を占めました。
全体の投資ラウンドから見ますと、早期プロジェクトへの注目が高い傾向にあります。多くの投資機関がシリーズBやシリーズB以前、つまりアーリーステージの案件に目を向ける傾向があります。そのなかでもシリーズAは最多の66件です。
積極的な投資期間&地域分布
では、積極的な投資機関(VC)を個別に見てみましょう。
1993年に中国に進出した初の外資系投資機関、米IDGキャピタルが最も活発な動きを見せ、金融、保険、教育、ヘルスケア、旅行、不動産、消費財、企業サービスなど、合計11社に投資しました。
それから、セコイア・キャピタル・チャイナ(Sequoia Capital China)、スマートフォンメーカーのシャオミ(小米科技)、啓明創投(Qiming Ventures)、マトリックス・パートナーズ・チャイナ(Matrix Partners China)、深圳市創新投資集団(Shenzhen Venture Capital)もそれぞれ、4社以上の投資を行いました。
地域別で見てみますと、やはり一級都市の北京、上海、深圳を中心とした投資が多く、計102件もあります。その中では、北京が48件で最多です。その他、江蘇省、浙江省も上位に位置しています。
以上、8月のベンチャー投資速報でした。
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(編集・Ai)
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