アリババ傘下「アント・グループ」、国際貿易向けブロックチェーンプラットフォームを発表

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9月25日、アリババ傘下の金融サービスグループ「アント・グループ(螞蟻集団)」は、国際貿易と金融サービスのプラットフォーム「Trusple」のローンチを発表した。このプラットフォームは同社ブロックチェーン「螞蟻鏈(ANTCHAIN)」を活用したもので、BNPパリバ、シティバンク、DBS銀行、ドイツ銀行、スタンダードチャータード銀行の5つの国際銀行とすでに提携している。アント・グループ主催のブロックチェーン産業サミット「外灘大会」で発表した。

同社スマートテクノロジー事業グループ総裁の蒋国飛氏は、Truspleは国際貿易の取引当事者間の信用問題を解決すると述べ、信用はビジネスの基礎であり、国際間の信用問題の解決はアリババの使命の遂行に資すると話した。

アント・グループはブロックチェーンの特許数では4年連続世界トップだが、特許の数が直接その産業での立ち位置を示す訳ではない。

ANTCHAINを含むイノベーション業務が売上高に貢献するには長い時間が必要で、今年上半期におけるイノベーション業務のアント・グループへの寄与度は0.8%にとどまった。

アント・グループは2015年からブロックチェーンに投資し、その後も市場のブロックチェーンに対する注目度に関わらず投資を拡大させてきた。胡暁明CEOは、「アント・グループがブロックチェーンに投資するのはソリューションに注力しているからであり、すでに50のシーンに対応するソリューションを構築した」と話した。

アント・グループは中国のハイテク企業向け株式市場「科創板(スターマーケット)」と香港株式市場の同時上場を準備中だ。9月18日、上海証券取引所は上場を承認した。香港市場上場のための聴聞も間もなく始まるとみられる。アント・グループは評価額を2250億ドル(約23兆8000億円)から2500億ドル(約26兆4000億円)に引き上げ、IPOでの資金調達目標を350億ドル(約3兆7000億円)に増額したという。

今回Truspleを発表した外灘大会は、上海市人民政府が指導し、アント・グループとアリペイが主催する世界規模のフィンテックサミットで、今年が第1回となる。

胡CEOは、社会全体でデジタル化が進む中、金融イノベーションもテクノロジーの進化と共に大きく変化していることに触れ、さらにグローバル化に伴いアント・グループは金融イノベーションの理念を世界に伝えたいと説明したうえで、「テクノロジーによってより多くの人が金融サービスを利用できるようにすること、これが外灘大会の重要な理念だ」と語った。

アント・グループは世界のユニコーン企業の中でも最高の企業価値を誇り、今回の外灘大会でもその技術力を披露した。ブロックチェーンは、アント・グループが今後重点投資する5大テクノロジー分野(ブロックチェーン、AI、セキュリティ技術、IoT、クラウドコンピューティング)のうちの一つだ。

(翻訳・二胡)

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