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自動運転技術を手掛けている中国スタートアップ企業「文遠知行(WeRide)」が、商用車製造を中心とした自動車メーカーの「宇通集団(Yutong Bus)」から、シリーズB1で2億ドル(約210億円)を調達したことがわかった。自動運転に対する中国の自動車メーカーによる出資としては最高額である。両社は今後、コミュニティバス、路線バスなどの利用シーンを想定した技術開発、車両運営プラットフォーム、モビリティサービスの開発において提携していく予定だ。
現時点で両社は、都市部の公道で走行できる無人運転の小型バス「mini Robobus」の開発を共同で行っている。この小型バスには無人運転システムが初期装備され、ステアリングやアクセル、ブレーキペダルは搭載しない。走行はすべてWeRideのフルスタックソリューションによって行われる。
宇通集団はバス、トラック、清掃車、重機などを開発しており、なかでも大型バスは国内シェアが37%、海外への輸出が累計7万台超など、国際的にも影響力のある企業である。
同社は5年前から自動運転の開発を始めた。2019年3月、宇通の自動運転コミュニティバスが海南省のボアオ・アジア・フォーラムでデモンストレーションを行い、また同年5月には宇通の本社がある鄭州市の公道でコミュニティバスの試験走行を開始した。そして2020年6月に、鄭州市で全長17.4キロの自動運転バス路線を開通させた。
宇通集団によると、同社の自動運転車両は自社の産業パークを始め、海南省、鄭州市などで計700日以上無事故で走行を行い、利用者は合計で36万人を超えたという。
WeRideは2017年創業で、中国で初めて一般向けのRobotaxiサービスを始めた企業だ。現在同社のRobotaxiは広州市都市部の約数百平方キロのエリアで運営されている。サービス開始から1年が過ぎ、これまで6万以上の利用者が計14万7128回利用し、自動運転システムに起因する事故は起きていないという。
同社は自動車メーカーやモビリティプラットフォームとの協力に積極的で、シリーズAではルノー・日産・三菱アライアンスからの出資を受けた。今回の宇通集団からの資金調達は、同社が事業をバスにまで広げ、商用化を加速化させたいためだと見ることができる。なぜなら、Robotaxiの普及にはまだ時間がかかりそうだが、コミュニティバスや路線バスの自動運転は、世界各地で導入が進み、爆発的な成長が期待できるからだ。(翻訳:小六)
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