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Linuxベースのタブレットとノートパソコンを開発する中国のスタートアップ「Jingling Tech(北京鯨鯪信息系統技術有限公司、以下「Jingling」)」が、エンジェルラウンドで1000万ドル(約11億円)を調達した。リード・インベスターは「創新工場(Sinovation Ventures)」、コ・インベスターは「摯信資本(TrustBridge Partners)」。2020年6月に設立された同社の共同創業者には、テック・スタートアップ関連に特化した中国最大規模のメディア「36Kr(36氪)」を創業した劉成城氏や、OSのエキスパートでモトローラやレノボでのキャリアを持つ朱叡氏が名を連ねている。
同社のタブレットとノートPCは、LinuxベースのオープンソースOS「JingOS」を搭載しており、WindowsやAndroidユーザーに、より効率的なユーザーエクスペリエンス(UX)を提供するよう設計されている。このソフトウェアは開発者コミュニティで高く評価され、ソフトウエア開発プラットフォームのGitHub(ギットハブ)ではこれまでに5万回以上ダウンロードされている。
「Linux市場は、大手のテクノジー企業にとっては小さすぎるし、小規模のスタートアップが取り組むには難しすぎる……中国でJinglingのほかにモバイルOSの開発を行っているのはファーウェイ(華為技術)だけだが、ファーウェイの独自OS「HarmonyOS(鴻蒙OS)」はよりIoTにフォーカスしている」と、劉氏は米テックメディア「TechCrunch」に語っている。
JinglingはAndroid製品にはAppleのエコシステムと比較して統一されたユーザーエクスペリエンスが欠けていることを指摘し、適応性のあるレイアウトで様々なデバイス間において互換性のあるOSの開発を目標としている。同社は、自社開発したJingOSが、GoogleのChromebookのように成長著しいLinuxベースの製品になることを期待している。
同社は北京にソフトウェアチームを置き、深圳でハードウェア事業を行っている。同社の最初の製品であるARMアーキテクチャをベースとしたタブレット「JingPad A1」は、米国の大手クラウドファンディングプラットフォーム「Indiegogo」でのキャンペーンで弾みを付け、正式発売前に500台以上が出荷された。JingPad A1の初期価格は、タブレットとしては中価格帯に位置する549ドル(約6万円)となっている。
米調査会社IDCによると、新型コロナウイルスの流行によりタブレット端末に対するニーズが急激に高まり、その出荷台数は2019年の1億4300万台から2020年には1億6400万台に増加している。
(翻訳・浅田雅美)
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