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ポータブル電源を手掛ける「EcoFlow(正浩)」がこのほど、新製品「DELTA Pro」の発表会を開催した。DELTA Proは同社製品のうち容量とパワーが最大で、付属品の取り揃えが最も豊富な屋外用バッテリー製品だ。
EcoFlowは2017年に設立された。今年6月にシリーズBで資金調達し、セコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉資本中国基金)がリード・インベスター、「高瓴創投(GL Ventures)」、「中金資本(CICC Capital)」などがコ・インベスターを務めている。
これまで個人・家庭単位では屋外での非常時は主に軽油、ガソリン発電機から電力を得ていたが、雑音が大きく、出力ポートが一つしかなく、環境や人体にも影響があった。
それに比べ、ポータブル電源はより安全で持続的に電力を供給でき、屋外や非常時に対応できる。世界各国の環境保護政策の推進、リチウム電池関連技術や産業の発展に伴い、エネルギー源多様化の流れに沿ったポータブル電源の製品形態は世界で普及が進むとEcoFlowはみている。
現在EcoFlowの製品は主にポータブル電源のRIVERシリーズとDELTAシリーズ、および太陽光発電のソーラーパネルなどの部品だ。電源容量は288Wh、576Wh、720Wh、882Wh、1260Wh、2160Whなどがあり、今回発表した新製品DELTA Proは3600Whで、最高14.4kWhまで容量を拡大可能だ。
DELTA Proは定格出力が3600Wだが、スマートインバーター「X-Boost」によって最大4500Wまで拡大でき、市場のほぼすべての電気製品の需要に対応可能だ。DELTA Proはさらに2200Wの急速充電機能「X-Stream」を備え、2.1時間で完全に充電できる。さらに初めて電気自動車(EV)の充電スタンドでの充電にも対応し、その場合は1.7時間でフル充電が可能だ。X-StreamのおかげでEcoFlow製品は充電スピードにおいて競合他社製品をリードする。
EcoFlowによると、DELTA Proの出力拡大能力、EVの充電スタンドでの充電能力および新たに設置したキャンピングカー用充電ポートはすべて新エネルギー産業の発展に対応したものだ。
DELTA Proの用途は従来のアウトドア旅行のほか、家庭の非常用電源、屋外工事、緊急救援、特殊な業界での使用を想定し、現在のガソリン発電機の代替を狙う。ユーザーはアウトドア愛好者に限らず、業務用として企業、政府機関、救援チーム、施工団体などを見込む。
EcoFlow製品は中国の三大ECモールの「京東集団(JD.com)」、アリババ傘下の「天猫(Tmall)」、TikTokの中国国内版「抖音(Douyin)」で100万元以上(約1771万円)を売り上げた。
近年ポータブル電源市場は急速に拡大している。中国中央電視台(CCTV)の経済番組によると、天猫の3C(パソコン、通信機器、家電製品)およびデジタル機器アクセサリー業界責任者の蒋菁氏は「ポータブル電源ブランドは3年前には1、2社しかなく取引量も少なかったが、今年6月の大型セールで大手ブランドの取引高は3Cデジタル部品カテゴリーでトップ10入りし、3年にわたり300%以上の成長率を実現した」と話した。
現在の重点市場はなお海外だが、中国市場での認知度向上および政府の脱炭素政策の推進に伴い、ポータブル電源製品の市場浸透率は一層高まるだろう。
(翻訳・二胡)
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