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TikTokの中国版「抖音(Douyin)」を運営する事業部が幹部の刷新を行ったことが36Krの取材でわかった。マーケティング部門責任者の支頴氏が運営部門を引き継ぎ、ライブ配信部門責任者の韓尚佑氏が生活関連サービス部門を兼任するという。
これまで抖音のプロダクト、運営、生活関連サービスの3部門はSeven氏が統括してきた。今回の人事で、運営部門はYOYO氏が責任者を引き継いで支頴氏の直属に、生活関連サービスは李然等氏が責任者を引き継いで韓尚佑氏の直属となり、Seven氏はプロダクト部門のみで事業責任者として留任する。
今回の人事を経て、バイトダンス(字節跳動)中国エリアの張楠CEO直属の事業責任者は、抖音プロダクト部門のSeven氏、マーケティング部門の支頴氏、ライブ配信部門の韓尚佑氏、事業成長部門の呉暁丹氏、動画共有アプリ「西瓜視頻(Xigua Video)」部門の任立峰氏、ニュースアプリ「今日頭条(Toutiao)」および「抖音極速版(抖音Lite版)」部門の陳曦氏となる。
昨年7月にSeven氏が就任してから初の組織の刷新だった。複数の関係者によると、今回の人事はバイトダンス上層部が抖音の業績に不満だったことが直接のきっかけだという。業績の不振は抖音プラットフォーム自体の成長と、生活関連サービス事業の進展にあらわれている。
36Krが複数の情報源から得た情報によると、今年9月時点で抖音系プロダクト全体のDAU(デイリーアクティブユーザー数)は6億4000万人。うち抖音本体は5億人、抖音Lite版は1億4000万人だ。昨年6月にはDAU6億人突破を発表していたことからみると、抖音本体のDAUはさほど増えていないことがわかる。わずかな成長を引っ張ったのはSNS機能とライブ配信機能だ。現段階では抖音系の成長は主にLite版に頼っており、Lite版は今年上半期にDAUを8%伸ばしている。
今回の人事について36Krがバイトダンスに問い合わせたが、今月1日時点では回答は得られていない。
2019年から2020年にかけて抖音のDAUは2億5000万人から4億人以上にまで増えた。こうした超急成長期と比べると今年はほぼ停滞している。張楠CEOが最近出席した対面会議でも、多くの社員から抖音の成長に対して疑問の声が上がったという。
ある関係者によると、抖音の運営部門には重点的にマンパワーが投入されており、バイトダンス上層部はその費用対効果にずっと不満をいだいてきた。
一方、生活関連サービスは抖音がこの1年で重点的に模索してきた事業の一つだが、成績は芳しくない。同事業はSeven氏が1年間指揮を執り、バイトダンスで収益化を担当する部門と協業で進めてきた。抖音がプロダクトと運営を、収益化部門が営業を担当し、さらには事業部門そのものを移転。ライバルの「美団(Meituan)」と直接対決でき、人材スカウトも進めやすい上海に移している。
抖音の生活関連サービス事業は以前、北京・上海・広州などの一級都市と二〜三級都市の二つに分けて進めていたが、後者は価値創出に限界があることがわかり、一時中止している。
DAUが6億人を越した抖音の成長は停滞期に入っており、検索サービス、SNS、生活関連サービスなどの新たな事業分野に挑戦するとともに、組織マネジメントでも変更を進めている。
(翻訳・愛玉)
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