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アフリカでデリバリー事業に注力する中国企業「小饅科技(beU LTD)」がシードラウンドで数百万ドル(数億円)を調達したことがわかった。米スタートアップアクセラレーター「Yコンビネーター(Y Combinator)」が出資を主導し、米「Goodwater Capital」とエチオピアのエンジェル投資家Addis Alemayehou氏も出資した。今回調達した資金は市場の開拓と技術開発に充てられる。同社はまた既存の注文・配送システムを改善し、管理システムを最適化していく。
今回の資金調達以前にも同社は今年1月、Yコンビネーターのインキュベーションプログラム(YC 2022 Winter Batch)に選出されるなどしており、すでに700万元(約1億3300万円)を調達済みだ。
小饅科技の主要事業はアフリカ市場向けの地域密着型サービスプラットフォーム「beU」だ。2021年6月からエチオピアでデリバリー事業を開始。創業者の鄭好氏によると、beUの市場シェアは21年末時点で56.2%に達し、現地シェア1位を獲得している。事業開始から8カ月後の22年2月にはかつてシェア1位だった「Deliver Addis」 に20%もの差をつけた。
beUの強みについて、鄭氏は以下のように述べた。まず、アフリカ市場ではデリバリーサービスの普及率が低いことがエチオピアでの成功につながった。次に、beUの配達スピードはライバルの「Zmall」「Deliver Addis」「Uber Eats」よりも速く、通常では他社の半分の時間で配達可能だ。そして注文方法に関しては電話や公式サイト、アプリなど複数の方法を取り入れ、インターネットが設置されていないエリアでも注文ができるようにしているという。
鄭氏によると同社は来年初めにシリーズAで1200万ドル(約15億円)前後の資金調達を計画している。そして今年中にウガンダとタンザニア、来年初めにはアフリカ10カ国に進出する予定だ。事業内容に関して、今年末にはスーパーの商品や薬の配送を開始したいとしており、将来的にはホテルなどの宿泊予約や30分以内に配達するサービスも取り入れたいとしている。beUは最終的には多くのO2O(オンライン・ツー・オフライン)サービスを搭載したスーパーアプリを目指している。
今回同社に出資したYコンビネーターは「アフリカは世界でベンチャー投資の増加が最も著しい地域だ。2021年にはベンチャー投資で52億ドル(約6700億円)を調達しているが、これは過去7年の投資総額に等しい。我々はbeUの現地に根付いた手法を評価しており、今後アフリカのインターネット経済の大規模な拡大に伴ってbeUの事業もますます成長していくと信じている」との考えを示した。
(翻訳・山口幸子)
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