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【新華社北京10月16日】中国ではこの10年、新エネルギーや電子を代表とする「新経済」企業が資本市場の後押しで成長を加速し、二級市場(取引市場)では業界別の規模の分布に大きな変化が生じている。資本市場の変遷は経済発展の縮図と言える。
金融情報サービス大手、万得信息技術(Wind)のデータによると、証券リサーチ大手の上海申銀万国証券研究所が分類した「申万一級28業種」を統計基準とした2012年末時点の中国本土A株時価総額上位5業種は、銀行、石油化学、非銀行金融、不動産、医薬・バイオだった。うち銀行の時価総額は4兆元(1元=約20円)超でその他の業種を大きく引き離した。今年9月末時点の時価総額上位5業種は、電力設備、銀行、医薬・バイオ、食品・飲料、電子で、12年から3業種が入れ替わった。時価総額トップの電力設備は7兆800億元、続く銀行は6兆3900億元、3~5位の3業種も5兆元以上となり、トップと2位以下との差は明らかに縮小した。
注目すべきは、電力設備、医薬・バイオ、電子に代表される新興業種の時価総額が10年で大きく飛躍したことだ。電力設備は4941億2400万元から約14倍の7兆800億元に、医薬・バイオは1兆500億元から約6倍の6兆2200億元に、電子は5241億4300万元から約10倍の5兆5400億元に拡大した。
A株市場ではこの10年で時価総額1兆元以上の企業に新たな顔ぶれが加わり、1千億元以上の企業も次々と現れた。最新の市場データによると、中国車載電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は時価総額が再び1兆元を超え、酒造大手の貴州茅台酒、国有商業銀行の中国工商銀行と並び、時価総額1兆元以上の上場企業3社の一角を占めている。またWindの統計によると、12年末に25社だった時価総額1千億元超の上場企業は22年9月末には116社に上った。太陽光電池材料の隆基緑能科技(ロンジ)など新興産業分野の企業の成長が目立ち、116社のうち電力設備分野は12社、医薬・バイオ分野は8社を数えた。
中国企業連合会研究部の劉興国研究員によると、A株市場の業種別規模がこの10年で大きく変化した原因は二つある。まずは中国経済自体の産業構造が転換・高度化したこと。中国は2008年以降、戦略的新興産業の発展ペースを加速してきた。また戦略的新興産業分野の企業による上場を通じた資金調達への支援を資本市場が強化したことも、同分野の企業の発展・拡大を加速させた。
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