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5月20日、シャオミ(小米集団)は2019年第1四半期決算報告を発表した。売上高と純利益とも市場の予想を上回った。
これはシャオミが「携帯電話+AloT(AI+IoT)」ツインエンジン戦略を始動して以降初となる四半期決算だ。売上高は前年同期比27.2%増の438億元(約6989億円)。調整後純利益は前年同期比22.4%増の21億元(約335億651万円)と、いずれも市場コンセンサス予想を上回った。。
シャオミのスマートフォン部門の売上高は270億元(約4308億円)、前年同期比で16.2%増加し、前四半期の同指標での7%増と比べて状況は改善している。前四半期比で7.7%の増加を記録している。ちなみに、前四半期の売上高は前々期比28.3%減と、大きく落ち込んでいた。
シャオミが発表した当四半期における携帯電話の世界販売台数は2790万台だ。IT専門調査会社IDCのデータによれば、2018年第1四半期の出荷台数は2780万台だった。当四半期の出荷台数は若干の伸びを見せているシャオミだが、同期間に、5910万台を出荷し、前年同期比50%伸びているファーウェイ(華為技術)、24%の伸びを見せているVivoと比べると、成長速度は依然として楽観視できない。
しかし、シャオミのCFO周受資氏によれば、シャオミの携帯電話事業は中国市場において安定した成長を示してており、第三者データでは、国内市場シェアは2019年1月の9.5%から3月の11.8%へと3か月連続上昇を見せているという。当四半期において、シャオミのスマートフォンの中国と海外市場における平均販売価格(ASP)は前年同期比でそれぞれ30%と12%上昇しており、さらにミドルエンド、ハイエンド市場をうかがっている。
シャオミはマルチブランド戦略の成果が現れはじめたと発表。
当四半期におけるインターネット部門の売上高が43億元(約685億円)を記録しており、前期比6.5%、前年同期比31.8%増加。
広告とゲームは依然としてインターネット部門の主力事業であるが、事業の多角化による効果が現れつつある。ゲーム、広告以外のインターネットサービスによる収入は前年同期比で167.3%増加し、インターネットテレビサービス、海外インターネットサービス、ECプラットフォーム「シャオミ有品」とインターネット金融サービス等による収入はインターネット部門全体の31.8%を占めている。
IoTはここ2年間において最も順調な事業であり、当四半期は前年同期比で56.5%成長しており、120億元(約1911億円)の売上高を記録していると同時に、IoTが全体事業に占める割合はますます高くなり、27.5%に達している。また携帯電話事業が全体に占める割合は6割弱まで落ち込んでいる。
注目すべきことに、海外市場におけるシャオミの成長速度は全体水準よりも速いということだ。当四半期の海外市場の売上高は168億元(約2676億円)で、全体売上高の4割に達している。前年同期と比べて34.7%成長しており、グループ全体の成長率27.2%を上回っている。
インド市場はシャオミが最も成功している海外市場だ。シャオミの携帯電話はインドにおいて7四半期連続して出荷台数トップを維持しており、オンラインでの販売台数は10四半期連続で首位を守っている。オフラインでの販売も大幅に拡大しており、周氏によれば、2019年3月のオフラインでの売り上げは2018年12月の2倍に達している。2019年、欧州はシャオミにとって、重点的な開拓ターゲットとなる。テクノロジー市場調査会社Canalysのデータによれば、当四半期、西欧市場におけるシャオミの携帯電話の出荷台数は第4位となり、前年同期比で115.1%増加している。
全体的に見て、シャオミのIoT事業と国際市場がいずれも急速に成長していることがシャオミの決算報告のハイライトだ。携帯電話部門とインターネットサービス部門の業績は好転したが、国内市場の競争環境は依然として厳しく、携帯電話事業はファーウェイやOPPO、Vivoより苦戦しているのだ。
(翻訳・桃紅柳緑)
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