圧倒的強さ見せつけるファーウェイ 2019年Q3の国内シェアは42%超 

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今年に入り、ファーウェイは国内市場で絶好調の業績を出し続けている。

市場調査会社Canalysの最新データによると、ファーウェイの第3四半期の国内スマホ市場シェアは42.4%という記録的な数値に達し、ほぼOPPO、vivo、シャオミ(小米科技)の総和と等しくなった。ファーウェイ以外にシェア20%を獲得した企業は存在しない。シャオミ、OPPO、vivo、アップルの同四半期のシェアは合計で50%であり、昨年第3四半期は64%、また今年第2四半期は54%と下落の一途をたどっている。

現在の国内市場は依然として低迷状態にあり、総出荷台数は前年同期比3%減の9780万台となった。こうした逆風の中、ファーウェイは第3四半期にも66%という驚異的な成長率をみせ、6期連続で2ケタ成長を達成した。これに対し、シャオミ、OPPO、vivo、アップルの当期出荷台数はいずれも20%以上の減少となった。

注目に値するのは、ファーウェイの今期の国内シェアは、第2位のvivoより24.5%も高く、明らかに他社を圧倒している点だ。昨年同期には、ファーウェイ、OPPO、vivoの3社はほぼ横並びであり、ファーウェイがわずかにリードする程度だったが、OPPO、vivoがいずれも20%以上のシェアを獲得していたため大きな差は表れていなかった。

図はCanalysの公式サイトより

昨年の時点で、ファーウェイは技術、製品、ブランド力、ダブルブランド戦略、オンライン・オフライン販売チャネルなどあらゆる面ですでにOPPO、vivo、シャオミの先を行っていた。こうした優位性は今年第1四半期に入ってさらに顕著となり、米国による一連の制裁が行われる前、同社の第1四半期の出荷台数は前年同期比41%増、シェアも34%まで増加した。これに対し、OPPOとvivoは小幅の減少、またシャオミとアップルは2ケタ台の減少となった。

米国による制裁が本格化して以降、ファーウェイは海外の人材やリソースを国内に回帰させた上で、販売店に対してもより大きな優遇措置を講じた。ファーウェイの本来の優位性を含む複数の圧力に押され、そもそも低かったシャオミやアップルのシェアは引き続き低下したほか、それまでファーウェイのシェアに近かったOPPOとvivoも大幅にシェアを落とした。Canalysのデータによると、第2四半期にOPPO、vivoの下落率それぞれ18%、19%となり、第3四半期にはいずれも20%超の下落となった。

全体的な動向について言えば、ファーウェイは反撃の余地を与えないほどに他社を圧倒している中、シャオミ、OPPO、vivoは新機種発表のペースを早め、シャオミの創業者である雷軍氏は自ら中国エリアの総裁に就くなどの措置を講じているものの、勢力を巻き返すには至っていない。2015年に「華米OV」と併称された時代に入ったが、これにアップルを加えた5強が横並びでにらみ合う局面は完全に打破されたといえる。

世界市場においては、上位トップ6社のメーカーも明らかに二つの陣営に分かれてきた。アップル、サムスン、ファーウェイが第一陣営で、販売台数とブランド力がいずれも下火となり、成長にも陰りが見えているシャオミ、OPPO、vivoが第二陣営だ。サムスンの出荷台数は依然としてトップを走っているものの、ファーウェイの出荷台数もサムスンに迫りつつある。ファーウェイの端末製品ライン責任者の何剛(ケビン・ホー)総裁によれば、今年の同社の出荷台数は2億4000~5000万台に達する見通し。

「天風国際(TF INTERNATIONAL SECURITIES)」のアナリスト郭明錤氏は以前、今年のアップルの出荷台数は2億台を下回り1億9000万台前後となると予想した。ただ同社の技術、ブランド力および収益力は依然としてトップレベルにある。
(翻訳・神部明果)

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