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先日、業界を越えたテクノロジーイノベーションを競う「2019CITCネットイース最先端イノベーション大会」が杭州で開催された。決勝では「古伽船舶科技(GUGABOAT)」が1位に輝き、「一知智能科技(Yiwise)」、「構美(GOUMEE)」がそれぞれ2位、3位に入った。以下、これらの企業について紹介する。
第1位:古伽船舶科技
古伽船舶は2016年に設立。水面の浮遊物処理を専門とする企業だ。同社の主要な商品は電動のスマート水域浮遊物自動清掃船だ。
2011年に江蘇省南部と浙江省北部の境界にある太湖で、藍藻(シアノバクテリア)が大量発生したことにインスピレーションを受けたチームが関連技術の研究に着手した。2016年に製品が完成して特許も取得、当該商品は、まず西湖で開催されたG20 サミットで使用された。その後同社は船舶製造許可を取得し、現在では研究開発から製造、販売まで自社で行っている。同社は湖や河川など水域のタイプや規模に合わせて4種のボートを主に政府向けに提供しており、価格帯は50~100万元(約750万円~1500万円)だ。
同社の浮遊物自動清掃船には以下の利点がある。一つは人件費の節約だ。1艘の船で20人分の労力を代替することができ、水面上での浮遊物の90%を自動的に除去し、一人で操縦することが可能だ。もう一つは省エネと環境保護だ。電動式であるため汚染を生じず、1日当たりの電力コストはわずか15元(約220円)ほどだ。三つめは、アフターサポートがしやすいという点だ。商品はすべてモジュール化されており、故障や不具合が生じた場合に部品交換が容易になっている。
この他に古伽船舶はすでに5Gスマート技術と充電技術を備えており、部品の80%以上は同社のチームが自主開発したものだ。同社は国内の30都市以上で、すでに180以上の商品を販売しており、G20サミットや上海輸入博覧会などで使用されている。
第2位:一知智能科技
一知智能科技は2017年に設立。自然言語処理とマンマシンインタラクティブ分野の企業を対象にサービスを展開しており、音声認識、語彙理解、音声合成などに関するマンマシン音声インタラクティブの自社研究能力を有している。
共同創業者の顧沢良氏によると、中国初のAI電話ロボットが2017年12月に誕生し、その後多くのAIアウトバウンド(電話業務)企業が続々と登場。2018年半ばには企業数はピークに達し、100社を超える企業が存在していた。
これらのAIアウトバウンド企業は主に小規模の企業にサービスを提供しているが、この業界では大・中規模企業が抱えるインタラクティブな業務のニーズに対するサービスにこそ活路があると顧氏は考える。大・中規模企業に対するサービスは、よりコンプライアンスに則っており、安定していて業務の継続性も高いからだ。
しかし、大多数の企業はマンマシン音声インタラクティブ能力の自社研究を行っておらず、その電話ロボットの知能指数も高くはない。また大・中規模企業複雑なニーズに応えられる能力も有していない。そのため、業界が発展する一方で現在生き残っているAIアウトバウンド企業はピーク時のわずか10%ほどだ。
現在、一知智能科技では主に従業員数が500人以上の企業にサービスを提供している。同社の商品は2018年9月から正式に販売を開始し、今年3月までに顧客数は1000社以上に達しており、客単価は50~200万元(約750万円~3000万円)の間だ。
第3位:構美
構美はECのライブMCN(マルチチャンネルネットワーク)企業で、ECにおけるライバー(ライブ配信者)の契約と育成、ライブ配信、ブランドコンテンツのマーケティング、サプライチェーンの管理、ショート動画などの事業を展開している。
同社の発展は以下の3段階に分けることができる。
第1段階は、ライバーの育成システムの構築であり、その中には初期的なMCN体制の確立により安定した自己収益力をつけることが含まれる。現在構美はMCN企業として全国の上位5位に入っており、傘下に200人ものライバーを抱え、ネット上に1億人ものフォロワーを持つ。
第2段階は、チャネルの強化であり、そこには30店を超えるコスメのインフルエンサーを擁する店舗と200店以上に及ぶライバーのバーチャル店舗の通常営業が含まれる。現在、構美が構築したシステムの下でライバーは今年も20億元(約300億円)のGMV(流通取引総額)をベンダーにもたらしている。
そして第3段階は、川上への拡大であり、自社のサプライチェーン能力を築くことで20億元(約300億円)のGMVのうち2億元(約30億円)を自社の売上として手にしている。同時に構美は川下への浸透にも力を入れており、消費者の間での認知度を高めたいと考えている。(翻訳・虎野)
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