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欧州航空機大手エアバスの中国現地法人、エアバス中国の徐崗最高経営責任者(CEO)は、フランス・パリで16日から22日に開かれた第55回パリ航空ショーで新華社のインタビューに応じ、エアバスは中国進出から40年にわたり、中国のパートナーとウィンウィン関係を築き、協力を続けてきたとし、同社のグローバル生産能力を向上させる上で、中国のサプライチェーン(供給網)はかけがえのない役割を果たしているとの考えを示した。
今年はエアバスにとって中国航空業界との協力40周年、ナローボディ機「A320」シリーズの中国進出30周年に当たり、一里塚としての意義をもつと明かした。
エアバスは中国市場で大きな進展を遂げている。4月末時点で中国本土で2200機以上が運用されており、シェアは約55%に上る。そのうち、約3分の1は天津アジア最終組立工場で組み立てられたA320型機が占めるという。
08年に稼働を開始した天津アジア最終組立工場は、ハイテク分野における中国と欧州間協力の典型的な成功例といえる。徐氏は「デリバリーの質であれ、納期遵守率、コスト競争力であれ、天津アジア最終組立工場はどれも非常に優れている」と語り、これまでに世界の航空会社に800機近くを引き渡し、24年は組み立てた航空機の4分の1を中国本土外の航空会社に納入したと説明。現在、同工場ではA320型機の翼組み立て、一部の機体システム取り付け、多数の部品の生産が中国企業に任せられていることも明らかにした。
徐氏によると、2本目のA320型機生産ラインの建設も進んでおり、来年初めの稼働を予定している。運用が軌道に乗れば、中国におけるA320型機の生産能力は2倍になる見通しという。
中国航空業のサプライチェーンは急速に発展、その強靭(きょうじん)さ、効率性、製品の品質も急速に向上し、高い水準に到達している。エアバスはグローバル生産能力向上を進めており、中国のサプイラチェーンはかけがえのない役割を果たしていると強調した。
エアバスは中国との協力により、コストや品質、工業の強靭さなどの面で多くのメリットを受けている。同時に、中国航空業界のサプライチェーンのスピードアップ、規模拡大も後押しし、中国の航空会社が本土から国際市場に進出することも促しており、典型的なウィンウィンの協力関係を築いている。
徐氏は、航空業界の中欧協力は将来性が非常に大きいとし、サプライチェーンのほか、技術イノベーションや持続可能な発展などに焦点を合わせる方針を示した。中国は世界で最も重要な技術イノベーションの中心地であり、エアバスは中国企業とのイノベーション協力強化に大きく期待していると語った。【新華社パリ】
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