中国最大の半導体IP企業、香港に重複上場へ GPU IPの累計出荷20億個超

中国最大の半導体の回路設計図(IP)プロバイダー「芯原微電子股份(VeriSilicon Microelectronics」が4月1日、香港証券取引所への上場申請を行った。同社はすでに上海証券取引所のハイテク企業向け市場「科創板」に上場しており、4月3日時点の時価総額は1182億元(約2兆7000億円)となっている。

芯原股份は2001年8月に上海市で設立された。独自の「シリコンプラットフォーム・アズ・ア・サービス(SiPaaS)」を中心に、カスタムチップの設計ソリューションおよび半導体IPライセンスサービスを提供している。近年の人工知能(AI)普及の加速に伴い、同サービスはAI分野にも拡張され、開発を包括的に支援する「AIプラットフォーム・アズ・ア・サービス(AiPaaS)」へと発展している。

芯原股份のサービスは広範な顧客基盤を誇る。チップ設計サービスは約350社、IPライセンスサービスの顧客は465社以上(2025年12月末時点)に提供されている。その顔ぶれにはファブレス企業、垂直統合型メーカー、インターネット企業、クラウドサービス事業者、自動車メーカーなどが多岐にわたる。サムスン、グーグル、アマゾン、アリババといったグローバル企業などとも取引関係があり、対応プロセスは最新の4nm FinFETから22nm FD-SOIまでと幅広い。

コンサルティング会社の灼識諮詢(CIC)によると、芯原股份はGPU、NPU、VPU、DSP、ISP、ディスプレー処理の6大プロセッサIP群のほか、1700件を超えるアナログおよびミックスドシグナルIPなど、業界で最も幅広く半導体設計IPを網羅しているという。中でも同社のGPU IPを搭載したチップの累計出荷数は、世界で20億個を突破している。2025年のIP関連収入ベースでは、同社は中国本土最大のIPプロバイダーであり、世界でも8位に位置する。また、IPライセンス使用料収入ベースでは世界6位に食い込む実力を持つ。

急成長を支える財務面には課題も残る。芯原股份の売上高は2023年の23億2900万元(約535億6700万円)から、24年が23億1700万元(約532億9100万円)、25年には31億4800万元(約724億円)へと拡大している。一方で、純損失はそれぞれ2億9600万元(約68億1000万円)、6億100万元(約138億2300万円)、5億2800万元(約121億4400万円)と赤字が続いている。

*1元=約23円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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