原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録
6日、OPPOは最新のフラッグシップモデル「Find X2 Pro」を発表した。本来はモバイル・ワールド・コングレス(MWC)での発表を予定していたが、新型コロナウイルスの流行を受けてウェブ上での配信となった。
OPPOのフラッグシップであるFindシリーズは、2018年にパリのルーブル美術館で発表会を行うなど、これまで海外で最初に発表されてきた。海外市場でファーウェイのMateシリーズやPシリーズと互角に戦うことを目指しており、価格は6999元(約10万5000円)。
新機種のスペックはその価格に見合うものだ。ディスプレイは6.78インチのサムスン製AMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)を採用し、リフレッシュレート120Hz、3168×1440の高解像度を実現した。これはシャオミのフラッグシップモデル「Mi 10 Pro」の90Hz+1080pディスプレイを上回る。トリプルカメラはソニー「IMX689」センサーを採用した4800万画素のメインカメラに加え、4800万画素の超広角レンズと1300万画素の望遠レンズという構成で、インカメラはパンチホールタイプを採用している。プロセッサはフラッグシップにふさわしいSnapdragon 865を搭載し、メモリ12GB+ストレージ256GBの1タイプのみ。
通常版の「Find X2」も同時に発表された。こちらはメインカメラに「IMX586」センサーを採用し、価格は5499元(約8万3000円)から。
デザイン性においても妥協はない。昨年発表したRenoシリーズは質感やカラーリングなど申し分のないものだったが、最新機種もそのレベルを保持している。
とはいえ、満を持して発表したフラッグシップモデルとしては、いささか目新しさに欠ける印象だ。2018年には撮影モードにするとカメラがせり出す電動スライド式カメラ搭載の「Find X」を発表、使い勝手が悪いと不評で後継機種には採用されなくなったが、少なくとも当時は新鮮な驚きを与えた。
今回、Findシリーズにとっては2年ぶりとなる新機種発表だが、力強く語られるディスプレイやカメラのスペックはどこか聞き慣れたものばかりだ。
しかしこれはOPPOに限った問題ではない。業界では5G以外に新技術と呼べるものが久しく生まれておらず、期待されているディスプレイ内蔵型インカメラもいまだ試験段階にとどまっている。メーカーはスペックを上げる以外に方策がないのが現状だ。
「Find X2 Pro」はスペックより、ビジネスシーンに映えるハイエンドスマホという立ち位置を重視しており、広告に英俳優エディ・レッドメインを起用するなど洗練されたイメージを前面に押し出そうとしている。しかし、ストレージタイプは1種類のみで、前モデルより1000元(約1万5000円)も高い強気の価格設定の新機種が、消費者に受け入れられるかどうかは未知数だ。
※画像は全て公式サイトより
(翻訳・畠中裕子)
原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録