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外食産業のデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル化による企業改革)を行う「商有(Syoo)」がシリーズAの資金調達を行ったという。出資者はスマートビジネスソリューションを提供する「微盟集団(Weimob)」。資金調達後、商有の企業評価額は3倍に増えた。
商有は2017年11月に設立され、中型から大型の外食チェーン向けに、デジタルトランスフォーメーションとデリバリーの代行を一括で行っている。微盟集団は同社のエンジェルラウンドとプレシリーズAにも出資した。
微盟集団は商有の創業者以外で最大の株主であり、今後商有を顧客開拓、サービスの向上、O2Oの産業チェーンの構築、外食の小売化などの面で支援していく予定だ。具体的に検討されているのは、主に次の3点である。
まず、中国大人気のメッセンジャーアプリ「WeChat」内で「近くのレストランを探す」機能が提供され始めたため、それに合わせたデリバリーの広告を出し、広告のリンク先から直接注文できるようなシステムを作ることだ。デリバリーは商有が担当する。同社の創設者兼CEOの趙雲氏によると、このサービスは今年の最重要課題だ。
次に、外食チェーンが利用しやすいデリバリーサービスプラットフォームを作ることだ。商有は「クラウドデリバリー」というプラットフォームを開発しており、そこに「美団(Meituan)」などのデリバリー事業大手を含む各社のサービスを集約している。このプラットフォームを通して受けた注文は、自動的に最も適した配達者が選ばれる。また、微盟が手掛ける1時間以内に配送を行うサービスも商有が担当することになる。
最後が、微盟のオンラインストアと商有のオンラインプラットフォームを融合した外食の小売化サービスである。外食の小売化とは、新型コロナ禍によって来店者が減少し、各店舗がデリバリー用メニューまたは加熱用惣菜を開発し、食事を小売のように販売することを指す。商有は自社のプラットフォームを利用している外食企業のこうしたメニューを、微盟のオンラインストアでも販売する。
新型コロナ禍でデリバリーのニーズが急増するなか、大手のデリバリー業者が手数料を引き上げる動きが相次ぎ、そのため自社でデリバリーを運営しようとする外食企業が増えてきた。商有はこうした企業のためのプラットフォームを提供するものである。
大手デリバリー業者との違いについて、趙氏はメニュー、客単価、顧客ロイヤルティの差を指摘した。同じレストランでも、商有のプラットフォームでのメニューと大手デリバリーを利用した際のメニューでは異なることが多く、商有のほうがより客単価の高いメニューになることが多いという。さらに、外食企業が自社で運営したほうがより顧客のロイヤリティが高くなり、購入の頻度も高くなる。
現在商有は外食企業1000社以上と契約、計5万店以上にサービスを提供しており、2019年のGMV(流通取引総額)は24億元(約360億円)超となった。今後の2年間で店舗数100万を目指し、外食のデジタルトランスフォーメーション最大のサービスプロバイダーになることを目標としている。
(翻訳:小六)
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