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モトローラはレノボに買収されて以来、中国国内では鳴かず飛ばずだったが、今年に入ってから続々と新機種を発表している。
9月9日にサムスンが3機種目となる折りたたみスマホの中国での販売価格を発表すると、モトローラも折りたたみスマホの「Razr」を発表した。同社は4月に音質にこだわった「edge+」という機種を発表しており、両機種ともハイエンドモデルである。
ディスプレイを折りたたむことには、依然として技術的な課題があり、折りたたみスマホの発明から数年が経つが、サムスン以外の各社は品質への懸念から、まだ量産化に踏み切れていない。そのサムスンでも、昨年発売された最初の折りたたみスマホ「Galaxy Fold」では、画面表示が歪む、ヒンジが破損するといったトラブルがあった。
モトローラのRazrは縦に折る構造を採用した。本体が薄いため、試用した感覚では折りたたみやすく、ディスプレイにも目立った痕跡が残らない。しかし、開いたときは本体下部が突起状になるため、平面のスマホを使い慣れたユーザーは使いにくいと感じるかもしれない。
ディスプレイの寿命について、レノボは20万回以上折りたたむことができ、5年以上問題なく使えるとしている。
それ以外の面では、フィーチャーフォンを連想させる設計を多数採用した。たとえば、ディスプレイには6.2インチのメインディスプレイのほか、折りたたんだ状態で使用できる2.7インチのクイックビューディスプレイがある。このディスプレイで時間、日付を確認できるほか、電話やSNSアプリ「WeChat」でのやり取りも可能である。
チップはクアルコムの「Snapdragon 765G」を採用し、インカメラは2000万画素、アウトカメラは4800万画素だ。販売価格は1万2499元(約19万円)からと、かなり高価だ。
折りたたみスマホはヒンジやディスプレイのコストが高くなるため、現在購入可能な機種の価格はすべて1万元(約15万円)以上である。この価格でチップがSnapdragon 765Gというのは、あまりコストパフォーマンスがいいとはいえない。
モトローラのRazrは、原価の4割をディスプレイが占め、ヒンジや防水加工にもかなりコストがかかるという。これらの中核となる技術がさらに普及するまで、折りたたみスマホは限られた人にしか手の届かないガジェットにとどまるだろう。モトローラというブランド名や懐古的な設計でも、昔のファンを取り込めるかどうかは不透明だ。(翻訳:小六)
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