中国発CRMマーケティング「Glue Up」が今年2回目の資金調達 世界60カ国にサービス提供のグローバルブランドへ

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中国発CRMマーケティング「Glue Up」が今年2回目の資金調達 世界60カ国にサービス提供のグローバルブランドへ

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世界規模でCRMマーケティングと会員管理を行うSaaSを運営する「Glue Up(「EventBank捷会易」から社名変更)」がシリーズB2で資金を調達したことがわかった。「創業工場(VenturesLab)」がリード・インベスターを務め、「金沙江創投(GSR Ventures)」と「靖亜資本(Eminence Ventures)」がコ・インベスターを務めた。

これはGlue Upにとって今年二度目の資金調達となる。金沙江創投にとっても今年2月以来二度目の出資だ。Glue Upは新型コロナウイルス流行期間中にも関わらず数千万ドル(数十億円)を超える2度の資金調達を完了し、事業と評価額は半年でそれぞれ倍に成長。同時に世界規模の製品とブランドへのアップグレードを果たした。

Glue Upは2013年にEventBank捷会易として設立。今年になって新ブランド「Glue Up未来鏈接」にアップグレードした。以下6つの新しいクラウドソリューションを打ち出すとともに、従来のソリューションを基にオンライン会議や会員コミュニティ、インタラクティブ型研修などへもサービスを拡大している。

1.イベントマーケティング管理クラウド(Event Marketing Cloud):AIを利用したCRM(顧客関係管理)を中心とし、クラウド上でイベントマーケティングと管理を行うことで顧客をサポート。

2.会員管理クラウド(Membership Management Cloud):会員の申請から継続、会員イベント管理、コミュニティによるデジタル出版物の制作や購読の管理、年会費のオンライン決済などCRM全般をクラウド上で行う。

3.ブランドのトータルマネジメントクラウド(Total Brand Management Cloud):ノーコード方式で管理プラットフォームを構築、顧客はAIを利用したインタラクティブインターフェースをスピーディーに作成でき、ブランドと製品をトータルでプロモーションしたり、コミュニティを構築してユーザーと交流することができる。

4.オンライン会議クラウド(Virtual Webinar Engagement Cloud):ZoomなどのSaaSプラットフォームと機能を連携、オンライン会議やイベントのクラウドソリューションを提供する。ユーザーは動画機能を通してオンライン会議やイベント体験を強化できる。顧客企業・組織がオンライン会議およびイベントを通じてブランドマーケティングやプロモーションを行う支援も行い、アンケート機能などで事後のフィードバックを全面的に確認できる。

5.コミュニティ・マネジメントクラウド(Community Management Cloud):コミュニティのメンバーがオンラインで交流するクラウドプラットフォーム。メンバーや参加者の間でインスタントメッセンジャーの利用やデジタル名刺交換が可能で、オンラインでの趣味グループを形成したり、コミュニティの名簿照合などもできる。

6.研修管理クラウド(Training Management Cloud):顧客企業が研修を行う際に研修の全プロセスをクラウドで管理するというニーズに応える。ユーザーはカリキュラムの公式サイトやアプリをスピーディーに作成でき、オンラインでのプロモーションや参加者の登録、集金管理、証書の発行なども可能。

そのほか同社はZoom、Xero、Stripe、QuickBooksなど世界のSaaS製品とも連携しており、今年8月には欧米市場で国際決済サービス「Paygage」を正式にリリースした。Paygageはマーケティングイベントと会員管理を専門にしたゲートウェイ方式の決済サービスだ。70以上の通貨のクラウド決済に対応している。利用企業・コミュニティは多様なシーンで柔軟に財務管理を行える。

Glue Upはすでに米 IT専門調査会社IDCや英週刊誌エコノミスト、APEC(アジア太平洋経済協力)、仏通信大手Orange、IMA(米国公認管理会計士協会)、中国のプライベートビジネススクール長江商学院(CKGSB)などを含む60カ国の組織や企業にサービスを提供。アジア太平洋、欧米、アフリカ、ロシア、中東などに事務所を設置し、販売ネットワークを構築している。

現在Glue Upの従業員は約100人。共同創業者で総裁を務める紀景姝氏はシドニー大学の修士課程を卒業、米国で上場したインターネット企業の創業メンバーでもあり、SaaS企業によるサービス分野では豊富な経験を持つ。共同創業者兼CEOを務める Eric Schmidt氏は米国のレンセラー工科大学の修士課程を卒業。テクノロジーベンチャー分野で10年の経験があり、グローバル開発チームの製品とイノベーション及び海外市場の開拓を担当している。

出資者の視点

創業工場のパートナー麦剛氏によると、Glue Upは中国発で世界を舞台にする数少ないSaas企業だという。同社の提供するマーケティングオートメーション製品はすでに60余りの国々で使用されており、急速に発展している。新型コロナウイルスが各業界に負担となっているが、 Glue Upの事業は依然として急速に成長している。創業工場は同社初の出資者として、その発展を見守ってきた。同社に大きな信頼を寄せるとともに、成功すると確信しているという。(翻訳・山口幸子)


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