40年で1万倍に成長した奇跡の都市『深圳』を支えるファーウェイのAIスマートシティ戦略

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中国テックに特化した専門メディア「36Kr Japan」と日本経済新聞社は11月13日、中国最先端DX(デジタルトランスフォーメーション)の事例を紹介する共同イベント「中国巨大テックBATHの実力」シリーズの第一弾を開催した。

BATHとは、中国を代表するIT大手Baidu(バイドゥ)・Alibaba(アリババ)・Tencent(テンセント)・Huawei(ファーウェイ)の頭文字をとったものである

華為技術(ファーウェイ)日本法人Cloud & AI事業本部で最高戦略責任者を務める林憲一氏と、騰訊控股(テンセント)日本法人でクラウド部門の技術責任者を務める付昂氏が登壇し、両社の技術力や強み、また中国ですでに社会実装されている事例について紹介した。

ファーウェイからは中国におけるスマートシティの先駆けとなったパイロット都市、深圳における事例を中心に、同社が注力するAIを活用したソリューションについて紹介があった。

林氏の紹介によると、深圳は40年前には人口30万人の小さな漁村だったところから中国初の経済特区に指定されたことにより製造業を中心に目覚ましい発展を遂げ、現在では人口2000万人の超大型国際都市となっている。中国を代表するIT企業のファーウェイやテンセントも深圳に本社を構えていることから、まだまだ都市の進化に衰えは見られないという。

ファーウェイ・ジャパンの林憲一氏

深圳市で実際に取り組まれているスマートシティの一例としては、行政のデジタル化がある。スマートフォンを使って市役所の様々なサービスが受けられる。すでに市民のインフラとなっているWeChatのミニプログラムを通じて、住民票や社会保険、学校関連などほぼすべての手続きがオンラインで実行できるようになっている。他にも天気予報にAIが活用されており、各所に設置されたセンサーと気象衛星データを合わせることで短期間の非常に高精度な天気予報を実現している。

ファーウェイといえば、AI×ハードウェアの領域で国内屈指の実力の持ち主であるが、特に同社の強みが発揮される事例として、深圳空港の事例があげられた。

現在、国際都市における空港間の競争が激化するなかで、より競争力の高い空港として認知されるために各空港のスマート化が求められている。深圳のスマート空港プロジェクトでは、あらゆる空港業務のDXがテーマとなっているが、一つの事例として、旅客のチェックインから搭乗までの体験を著しく向上させた事例について紹介された。通常、空港内ではチェックインや荷物預け、セキュリティチェックなど様々な場面で毎回身分確認が必要となり、そのたびにパスポートや航空チケットを見せるのが現状だ。そこで深圳空港ではAIを活用したシームレスな顔認証システムを導入することで、ストレスのない旅客体験を提供しており、チェックインから搭乗までをわずか6分で完了させることも可能だという。

また非常に興味深いのは、ファーウェイでは機器やAIソリューション提供だけではなく、空港で働くスタッフの意識や言語の統一といったデジタル変革コンサルティングにまで踏み込んで業務を行っている点である。

プロジェクト開始当初は、空港で働く各スタッフやDX担当者から「AI活用に対して懐疑的な目」を向けられることもあったというが、ファーウェイの技術力やソリューションについて丁寧な説明やデモを通じて理解を深めてもらうことで、現在では理解者も増え、力強くDXが推進されている。日本でもAI導入時に同様のケースが発生すると考えられるが、参考にできるノウハウはファーウェイにありそうだ。

最後に林氏から、AIの技術力や活用場面に関する米国、中国、日本の違いについての解説があった。「この点については得意分野や応用分野は各国で違いがあるが、今後はそれぞれの得意分野を掛け合わせてお互いにDXを推進させていきたい。中国で特に発展が進むスマートシティや製造業の事例は日本でもこれから導入が進む分野であり参考になる部分も多い」との考えが示された。

テンセント・ジャパンの付昂氏

テンセントは、中核業務であるWeChatをはじめSNS事業、ゲーム事業で培ったAIやクラウド技術を、インターネット産業で活用した最新事例を紹介した。また日本法人は、2018年にクラウド事業を立ち上げているが、当セミナーで「21年に日本で2カ所目のデータセンターをつくる」と明かし、日本での事業を強化する考えを示した。

※「中国巨大テックBATHの実力」シリーズの第二弾は、12月22日に開催される。当日はファーウェイとアリババが登壇する予定。詳細は36Krサイトや公式Twitterの最新情報をご確認ください。

(作者・Kumon)

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