原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録
ファーウェイは11月21日、公式サイトに同社初の業務用デスクトップPCの情報を掲載した。商品名は「MateStation B515」で、APUはAMDのRyzen 4000を採用し、ディスプレイ、キーボード、マウスはすべて自社製品だ。どのようなスペックか、詳しく見てみよう。
軽い本体、最高レベルのAPU
インターフェースはPCケースの正面にあり、USB 3.2 Gen 2が1つ、USB Type-Cが1つ、3.5mmイヤホンジャックが1つだ。
PCケースは縦293mm、幅93mm、高さ315.5mm、重さは4.2kgだ。ゲーミングノートパソコンでも4kg前後の重さとなる機種があることを考えると、業務用デスクトップとしては破格の軽さである。
APUのRyzen 4700Gのベンチマークテストはまだ行っていないが、公表されたスペックを見る限り、インテルCore i9-9900Kと同等だ。APUとはCPUとGPUを集積したものであるため、画像処理性能ではRyzen 4700Gのほうが優れている。アップルのM1チップとの性能の違いは、現時点では不明である。
デュアルチャネルメモリ、SSD、ワイヤレスネットワーク
MateStation B515のメモリは8GBまたは16GBのデュアルチャネル3200MHz、ストレージはPCIe×NVMe接続のSSD、容量は256GBまたは512GBとなっている。1TBのHDDを選ぶことも可能だ。ストレージとメモリのメーカーは現時点では不明である。
通信機能はWiFi 5とブルートゥース5.0に対応し、2.4GHzと5GHzの周波数帯が利用可能だ。マザーボードにWiFi機能を搭載しているのは、ハイエンド機種ならではのスペックだ。
MateStation B515のマザーボードのメーカーは不明だが、リーク情報によるとファーウェイ自社の「鯤鵬」を採用しているという。
外部機器はすべて自社製、スマホともワンタッチ接続
MateStation B515のディスプレイは23.8インチで、材質はIPS液晶、解像度は1920×1080、ベゼルは5.72mmだ。製品認証サービスの「テュフ・ラインランド」によって視力保護機能を持つディスプレイとして認証されている。
キーボードとマウスもファーウェイの自社製品だ。キーボードはシザー式で、キーピッチは2.5mmだ。
キーボードの電源ボタンには指紋認証機能もあり、立ち上げと同時に指紋認証を行う。右側のShiftキーにNFCモジュールがあり、ファーウェイのスマホをここにタッチするだけでパソコンと接続でき、ファイルの共有、画面のミラーリングが可能だ。
このワンタッチ接続はファーウェイのノートPCに使われていたもので、デスクトップPCでの登場は初めてとなる。
公式サイトではまた、MateStation B515の様々な環境耐性機能を紹介しており、多種多様な業務環境に対応できることをアピールしている。
ファーウェイの参入で業務用デスクトップ市場はどうなる
MateStation B515はファーウェイのブランドを裏切らないスペックを持つ製品だと言える。性能はどれも水準以上で、特にCPUは他社のフラグシップモデルと同等だ。
OSにはWindows 10を採用しており、互換性に対する懸念が低いことから、業務用ユーザーに歓迎されるだろう。そこに、ファーウェイのワンタッチ接続、ファーウェイクラウドも使用できるなど、利便性を高めるファーウェイならではの機能が追加されている。
現時点では法人向け販売のみで、個人ユーザーの評価がどうなるかは不明だが、いずれにしても、PCメーカーのシェアを奪うことは間違いないだろう。
現在のPCメーカーのシェアトップ5は、レノボ、HP、デル、アップル、エイサーとなっている。レノボとHPのトップ争いは熾烈を極めており、ファーウェイの参入で上位にどれほどの影響が出るのかが楽しみだ。
原作者:智東西(Wechat ID:zhidxcom) 雲鵬
(翻訳:小六)
原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録