豆弁アプリVr.6.0公開、狙いは効率的な収益アップ

豆弁(Douban)の新バージョンは、やや利益志向になった。

2018年7月16日、豆弁アプリのバージョン6.0が公開された。これまで一年に一度の大幅アップデートはコミュニティサイトの商品更新だけだったが、それでは豆弁の長期的発展は難しいと意識するようになったのであろう。このバージョン6.0は、儲け主義に走りたくはないが、得ている名声を失いたくないというギャップ、それを埋める重要性を理解したものだと言える。依然として、微薄(Weibo)に見られる「頭の古い」従来手法を踏襲しているものの、豆弁はビジネス化のためのレールを敷いた。

アンドロイド版が本日配信され、iOS版は後日公開となる。iOS向けバージョン6.0の動作テスト版を36Kr記者が試した。

画像左が6.0、右が5.27.1である。まず違うのは上部のナビゲート部分だ。以前は「豆弁時間」「市場」「書店」「豆弁動画」の4項目だったが、今回は「トピック」と「オススメ」の2つとなっている。起動時に表示されるトップ画面では動画広告が記事一覧より先に表示され、画面はその動画広告で占拠される。

今回のアップデートでは、タイプ的に近い機能を統合して、シンプル化を図ったと言える。一面表示の動画広告をスクロールすると「豆友」のタイムライン画面が現れ、本来の情報収集が可能だ。旧バージョンのトップ画面はユーザーの好みの記事を軸としてお勧め広告を表示していた。新旧の形は違うが、どちらも「ユーザーが豆弁で見たいと思っているもの」という意味では同じカテゴリーにあり、一括りにしてしまっても、機能の転用と言うことで解決する。また「オススメ」では、各記事投稿者のアカウント名が一番に配置され、誰の投稿か一旦目を留めてから、投稿内容に移るという流れになっている。

シンプル化を別の視点から見れば、収益に繋がるビジネスモデルとして理に適っている。コンテンツにたどり着く入り口が多すぎて、ユーザーのアクセスの流れが複雑であったことがこれまでの豆弁アプリの課題だとすれば、今回のバージョンはその点を改善し効率的にユーザー利用料を回収する意図が見える。

動画広告と一体化したトップ画面は、上述したシンプル化というメリットだけでなく、豆弁の今後の展開を示すものなのかもしれない。新バージョンの「オススメ」では、従来のような表示の仕方で広告が現れるが、「トピック」ではその形の広告は表示されない。しかし、フォロワー仲間の検索履歴に基づいた広告を問答無用で表示させ、ビジネス化へと繋げる微信(WeChat)方式が当たり前となりつつある昨今、豆弁が今後「トピック」にも同じように広告を表示させる可能性はある。

豆弁の広告収益は売上の一部で、残りはユーザー利用料からの収入である。ユーザーが豆弁にもたらす収益の一つは、十数年変わらない外部売上ルートだ。外部販売サイトへジャンプさせての書籍販売、映画館の座席指定、チケットサイト「同城」でのチケット販売(豆弁映画のオンラインチケットサービスは最終的に業務全体が売りに出された)などだ。2018年、外部映像配信サイトへジャンプすることで映画視聴できるサービスを開始したが、依然としてこういった有料コンテンツへの入り口が多数混在する状態だった。それが今回のアップデートで、収益に繋がるルートの全てが「書映音」(書籍映画音楽)メニューとして統一された。

豆弁は「のんびり」企業と言われる。言われ始めた頃は褒め言葉として使われていたが、最近はビジネス化への移行があまりにも遅すぎるとして批判的な意味合いとなることが増えた。調べものには便利な豆弁だが、そこから先への展開が中途半端な上、打ち切られるサービスも多いことから豆弁はビジネス化できないとの批判を招いていた。外部ではなく豆弁自社サービスで増収に繋がるものは何かと検証を重ね、見込みありと踏んだのはオンライン物販「豆弁豆品」と有料知的コンテンツ「豆弁時間」である。新バージョンでは、いずれも豆弁「市場」メニュー内に配置され、以前よりずっと目につきやすい。

「豆弁豆品」と「豆弁時間」の運用データが知られることはほとんどないが、これまで公開された情報によると「豆弁カレンダー」は、今年のサービス開始と同時に数100元の転売がなされ、数千万元を売り上げた。「豆弁時間」は公開後5日間で100万元に達し、2017年の有料知的コンテンツ収益は1,000万元以上。「豆弁時間」のオンライン講座38コースは、今年6月時点で客単価が100元を超え、累計有料利用者数は20万以上となっている。

今回「豆弁豆品」と「豆弁時間」を「市場」内へ集約させたが、これを豆弁の側から見るとユーザーをより支払いへと向かわせるものにしたと言える。さらに言うと「豆弁豆品」と「豆弁時間」は、次の一手を打ってくる可能性もある。豆弁副社長であり「豆弁時間」制作責任者の姚文壇氏は、以前のメディア取材時に、フラワーアレンジメント講座を例に挙げて語った。「アレンジメントに必要な材料や工具など、生徒さん側からアドバイスしてくれます。こういった品物は今後、豆弁『市場』でオンライン販売する可能性があります」。ただ、現時点では生花や花瓶、茶道の茶葉や茶器と言ったものは、オンライン販売商品に掲載されていない。また、同氏は「豆弁時間」の知的コンテンツをオフラインで商品化するビジネスモデルについても言及していたが、今回のアップデートではまだそれらの提供には至っていない。こういった面についても、今後のアップデートに期待したい。

それにしても、これまでもアップデートの度に「豆友」から不満の声が上がっていた豆弁。今回の新バージョン豆弁で支払う価値を見いだせただろうか?

日本企業のDXを促進するプラットフォーム「CONNECTO」
無料コンテンツ公開中

最新記事