DTCブランドで急成長、育児情報サービス「親宝宝」が35億円の資金調達

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DTCブランドで急成長、育児情報サービス「親宝宝」が35億円の資金調達

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育児情報アプリと子供用品ECを手掛ける「親宝宝(qinbaobao)」が、シリーズDで2.5億元(約35億円)を調達したことがわかった。「達晨財智(fortune capital)」「深圳創新投資(Shenzhen Capital Group)」が出資、「泰合資本(Taihe Capital)」が財務アドバイザーを勤めた。

調達した資金はブランディング、サプライチェーンの改善などに使われる。同社はエンジェルラウンドで「シノベーション・ベンチャーズ(創新工場=Sinovation Ventures)」、シリーズAで「順為資本(Shunwei Capital)」、シリーズBで「復星国際(Fosun International)」、シリーズCで「好未来(TAL Education Group)」からそれぞれ資金調達している。

親宝宝のアプリは2013年にローンチされた。当初は妊婦や6歳以下の子供を持つ家庭を対象に、子供の成長の記録機能サービス、育児アドバイス、有名ブランドのベビー用品の販売を行っていた。成長の記録には写真や動画のクラウドストレージ、ワクチンの接種記録、重要イベントのリマインダーなどの機能がある。育児アドバイスにはテキスト、動画形式があるほか、Q&A機能もあり、専門家からアドバイスをもらえるようになっている。

現在同アプリの利用者数は1億を超え、市場浸透率は2016年の8.5%から2019年の35%に上昇した。MAU(月間アクティブユーザー数)は2000万以上に上り、MAU、DAU(日間アクティブユーザー数)はともにベビー・マタニティ関連アプリのなかでトップである。

利用者は今も順調に増えている。創業者兼CEOの馮培華氏によると、アプリの利用者の15%以上が祖父母で、彼らの口コミの効果が非常に大きく、年間新規ユーザーの50%以上が口コミによるものだという。このことは、利用者が親宝宝を高く評価していることの証しだと言える。

アプリを使ったマネタイズは2018年から始まり、現在はECと広告が収益の柱となっている。

同社のECの特徴は、プライベートブランドの「QINBAOBAO」を打ち出し、DTC(direct-to-consumer、工場から消費者への直接取引)モデルで運営していることである。製品はすべて自社開発であり、ベビー服、雑貨、おもちゃ、紙おむつなどを扱っている。中間流通業者がないため、同じ品質の他社製品より20〜30%安い。開発している製品は子育てに必要不可欠なもののみで、現在販売しているのは約130種だ。

QINBAOBAOの製品

広告事業には、すでに中国で事業を展開するベビー用品の有名ブランドのほぼすべてが出稿している。その結果として、親宝宝は2020年に収支均衡を実現した。(翻訳・小六)


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