ペット用品にもデジタル化の波 自動給餌も健康管理もアプリで一括

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ペット用品にもデジタル化の波 自動給餌も健康管理もアプリで一括

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『中国ペット業界白書』によると、2019年の中国都市部でのペット犬・猫関連の市場規模は2024億元(約2兆8000億円)だ。

スマートペット用品を手掛けるスタートアップ企業「Catlink」の創業者である張暁林氏は、この市場についてまだまだ伸びると予想している。その理由は、米国では70%の家庭がペットを飼育しているのに対し、中国ではまだ17%にとどまっているからだ。現在、ペット関連市場では、ペットフードが最も高い比率を占めるが、ペット用品はより大きな成長が期待でき、スマート用品に対するニーズが高まってきているという。

Catlinkのスマート猫用トイレ

同社のターゲット顧客は、大都市に住む20〜30代の若者だ。最初の製品は2019年9月に全世界で同時に発売され、これまでに売上高が数千万元(約数億円)で、アプリのダウンロード回数は10万回以上だ。

Catlinkはその名の通り、猫用品を中心に開発し、現在猫用トイレ、自動給餌器、給水器など5種類の製品を販売している。価格はすべて1000〜2000元(約1万4000円〜2万8000円)の間で、専用のアプリで操作することもできる。今後もヘルスケア機能のある製品を増やし、価格帯を縦展開する予定だ。

同社の猫用トイレ、給餌器は、ペットの各種データを収集し、そこから体調を判断する機能を持つ。猫の体重、排泄量、摂食量、所要時間などを記録し、異常があれば直ちにアプリでプッシュ通知することができる。多頭飼育の場合でも、体重とバイタルサインの特徴から猫の特定が可能だ。現在Catlinkの製品は、猫の排尿を3140万回、排便を2467万回記録している。

張暁林氏によると、スマートペット用品産業のサプライチェーンは未成熟で、信頼できるサプライヤーの選定が課題だが、Catlinkには製造業出身のパートナーが在籍しており、サプライチェーンや納期の安定を実現している。また、同社は今後自社工場を建設する予定もある。

Catlinkのアプリのスクリーンショット

マーケティングにおいて、Catlinkは主にソーシャルEC「小紅書(RED)」とショート動画プラットフォーム「抖音(Douyin、海外版は「TikTok」)」に広告を出稿している。特に抖音は2019年にペット関連コンテンツの強化キャンペーンを行ったため、Catlinkも抖音で重点的に宣伝を行い、同年の抖音でのROI(投資利益率)が100%となった。

販売チャネルでは、ECプラットフォームでの直売とオフラインの代理店をともに利用している。ECではアリババ傘下の「天猫(Tmall)」、「京東(JD.com)」、シャオミに出店済で、オフラインでは2021年に全国100店舗での販売を目指している。海外では日本、豪州、シンガポールなど31カ国で代理店経由で商品を販売しており、各国の代理店が他国へ販売することを禁止している。海外市場の方がペットの健康に対する関心が高く、さらに新型コロナ禍によって海外市場のEC利用者が増えている。そのため、張氏は今後3〜4年間が海外展開の最高のタイミングだと見る。

Catlinkの資金は創業メンバーの出資によるもので、現在シリーズAの資金調達を行っている。調達した資金は製品開発、マーケティング、海外展開に充てる予定だ。(翻訳・小六)

 

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