アリババやテンセントが参入したワクチンのオンライン予約事業 成長は見込めるのか

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アリババやテンセントが参入したワクチンのオンライン予約事業 成長は見込めるのか

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中国国民はこれまで、ワクチン接種に消極的だった。インフルエンザワクチンについてテンセント傘下の調査メディア「穀雨」が調べたところ、中国では毎年8.8万人がインフルエンザ関連の疾患で死亡しているにも関わらず、ワクチン接種率はわずか2%だったことがわかった。それに対し、欧米では60%〜70%と高くなっている。

その状況が新型コロナ禍によって変わりつつある。中国保健当局の集計によると、2020年11月9日までに、全国で2500万回のインフルエンザワクチン接種が行われ、ここ5年間で最多となった。そして、各地の行政および医療機関とも、ワクチン接種のオンライン予約を呼びかけている。

この想定外の市場に対し、インターネット大手が揃って参入した。アリババ、「京東(JD.com)」、テンセント、バイドゥ、「拼多多(Pinduoduo)」などがワクチンのオンライン予約を始めたのだ。オンライン医療の「阿里健康(アリヘルス)」、「京東健康(JD Health)」、「丁香園(DXY.cn)」などは、ワクチンメーカーと提携し、各種ワクチンの接種サービスを開始した。

しかし、ワクチンは一般的な商品ではない。接種対象者のほかにも製薬メーカー、医療機関、医師など各方面が関わり、それぞれに厳しい参入障壁がある。その上、情報の非対称が深刻な産業でもある。そのような条件下で、インターネット大手たちに勝算はあるのだろうか。

大手の動き

もっとも早くワクチン事業に参入したのは阿里健康だ。同社は2017年に製薬大手のグラクソ・スミスクラインと提携し、子宮頸がんワクチン接種に関する相談や予約を開始。今は予約可能なワクチンの種類が増え、子宮頸がんワクチンのほか、インフルエンザ、肺炎、帯状疱疹、B型肝炎、狂犬病など定期接種以外のワクチンを扱う。

ワクチンに対する懸念を打ち消そうと、阿里健康はワクチンのトレーサビリティプラットフォームをもローンチしている。同社の2020年の財務レポートによると、現在中国のワクチンメーカーはすべて当該プラットフォームに登録している。

京東健康は2020年にワクチン予約を開始した。同じく子宮頸がんワクチンから始め、現在40以上の都市で利用可能だ。2020年末には中国のワクチンメーカー「康希諾(CanSinoBIO)」と提携し、インターネットを活用した疾病予防ソリューションの共同開発を始めた。

拼多多も同じく昨年からワクチン予約を開始したが、自社で運営するのではなく、ワクチン予約専門のプラットフォーム「彩虹医生(jzdoctor.com)」と提携する手法を採っている。予約は彩虹医生を通して行われ、拼多多が子宮頸がんワクチン専用のクーポンを発行する形だ。当時の価格では子宮頸がん4価ワクチンが2700元(約4万3000円)、9価ワクチンが4699元(約7万5000円)だった。

こうしてみると、各社のワクチン事業の共通点が浮かび上がってくる。

まず挙げられるのが、プラットフォームでは予約しかできず、接種は医療機関で行われる点だ。次に、どのプラットフォームもワクチン産業と深く関わる既存企業との提携を行っている。このモデルでは、プラットフォーム側に利益がほとんどない。では、なぜ各社ともワクチン事業を手掛けるのだろうか。

業界関係者は次のように分析している。「ワクチンをO2Oの形で展開することの利点は、ユーザーのロイヤリティを高め、実需が見込めることだ。つまり、一回利用してもらえば、特に追加のマーケティングをしなくても、将来の利用が見込めるのである。そこに自社のほかのヘルスケア関連サービスを乗せれば、売上の増加につなげることができる」

つまり、各社がワクチンのオンライン予約をはじめたのは、それ自体で利益を上げるためではなく、安定したトラフィックを獲得するためである。そのトラフィックをどのように活用するのかが、今後の課題となるだろう。

原作者:億欧網(Wechat ID: i-yiou)

(翻訳・小六)

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