グーグル の中国再進出、ニュースアプリで勝負か?

2018年8月1日、グーグルが中国市場向けの検索エンジンを開発しているとのニュースが駆けめぐった。明けて2日、米IT専門ニュースサイト「The Information 」は関係者3人の談話を引用し、「グーグルが開発しているのは『今日頭条(Toutiao)』のようなニュースキュレーションアプリだろう」と報じている。具体的にはAIが個々の興味に合わせたニュースをピックアップするアプリだ。さらに2人の関係者によれば、グーグルは本社を置くカリフォルニア州マウンテンビューのほかに中国本土でもアプリケーションを開発しており、上海、北京、深センにオフィスを構えているという。

また、中国経済紙・証券日報が関係者から手にいれた情報では、グーグルによる中国向けサーチエンジンのプロジェクトは「事実無根である」としている。これについてあるアナリストは「現在の国際事情や中国がおかれている状況下では、グーグルが短期に中国再進出する可能性は大きくないだろう」と指摘した。

2015年以来、グーグルは中国を一層重要な市場とみており、現在も中国企業の海外向け広告でサポート事業を行っている。さらに2017年は、翻訳アプリの「グーグル翻訳」とファイル管理アプリ「File Go」の2本で中国版を発表。2018年7月月にはWeChat版ミニゲーム「你画我猜(Draw Something)」をリリースし、モーメンツ(=LINEのタイムラインに相当)で続々と話題になっている。高度なテクノロジーを投入する一方、北京に人工知能研究実験室を設立し、中国系の科学者・李飛飛(リー・フェイフェイ)氏と李佳(リー・ジア)氏をリーダーとして迎えた。

ただし、仮にグーグルがニュースアプリで中国市場に参入しようとしたとしても、国内のニュース市場はすでに大手に占められており、グーグルが競合するチャンスは多くはないだろう。

今回取り沙汰されている「グーグルのニュースアプリ」とは、2017年に発表した「Google News」の中国版を指していると推測される。ユーザーのアカウントをデータ分析し、個々の興味に合うニュースやコンテンツが自動的に表示される仕組みだが、まずは肝心のユーザー情報集積がグーグルにとってひとつの大きな道のりとなるだろう。そのうえ、今日頭条や騰訊などローカルのニュースアプリが月間アクティブユーザー2億人を獲得済みである中、すでに目新しくはない手法でグーグルがシェアを奪うのは難しいのではないだろうか。

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