シャオミ、「Mi Notebook Pro」シリーズを発表 ノートパソコン事業の再興なるか

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シャオミ、「Mi Notebook Pro」シリーズを発表 ノートパソコン事業の再興なるか

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スマホ・IoT家電大手のシャオミ(小米)はかつて、低価格のノートパソコンでも人気を博していたが、その後レノボなども低価格帯の製品を充実させために強みがなくなり、今やノートパソコンに遅れて参入したファーウェイ、「栄耀(Honor)」にもシェアで劣る。

こうした状態を変えようと2021年、シャオミは再びノートパソコンを重視し始めた。今年3月30日の新商品発表会でも、最新の「Mi Notebook Pro」シリーズが発表された。

生まれ変わった製品

発表されたのはMi Notebook Pro 14とPro 15であり、前者は厚さ16.5mmで重量が1.5kg、後者は厚さ15.9mmで重量が1.8kgだ。ともにハイエンドビジネス用ノートパソコンと位置付けられている。本体にはメタルフレームを採用し、冷却機能も向上した。

しかし、インターフェイスが少なすぎるのはいただけない。Pro 14/15とも2つのUSB–C端子と1つのライトニング4端子しかない。購入すれば拡張ポートがもれなく付属されるというが、デバイスが増える分手間が増すのは間違いない。また、Pro 15は15インチのディスプレイサイズでありながら、テンキーがついていない。この点もマイナスだ。

製品画像

CPUはインテルの11世代目のCore i5/i7で、GPUはGeForce MX450だ。悪くはないが、昨年下半期から今年にかけてのハイエンドノートパソコンとしてはよく見られるスペックで、抜きん出ているわけではない。

注目すべきは、Pro 15に搭載されたサムスンのAMOLED E4ディスプレイだ。解像度は3456×2160、平均輝度は400nit、DCI-P3カバー率は100%だ。また出荷前に一台ずつ色補正を行っているとされている。

製品画像

価格は、Pro 15が6499元(約11万円)から、Pro 14が5299元(約9万円)からとなっている。Pro 14は有機ELディスプレイではなく、2.5K解像度でリフレッシュ・レート120HzのIPSディスプレイを採用。その他のスペックはPro 15と同じだ。1万元(約17万円)以下で有機ELディスプレイ搭載のノートパソコンは現時点でPro 15だけで、デザイナーや高画質の映像を視聴したいユーザーにとっては魅力的だろう。そのニーズがなければ、より安いPro 14が適している。

ノートパソコン事業の再興なるか

シャオミは2021年に入ってから、低価格路線の「Redmi」ブランドでもノートパソコンを発表しており、ノートパソコン事業にテコ入れする動きが活発になっている。その理由は、ノートパソコン市場全体の回復と、シャオミの各デバイス間の連動の強化にある。

調査会社「Canalys」の集計によると、世界のパソコンの出荷台数は2019年に8年ぶりに前年比プラスとなり、2020年には新型コロナ禍による在宅ワークの増加で、パソコンの出荷台数が前年比11%増となった。そのうちノートパソコンの比率は80%だ。Canalysは、2021年第1四半期のパソコン市場は54%成長し、今後3年間成長し続けると予想する。

Canalysの集計データ

デバイス間の連動において、シャオミと同様に多種類のIoTデバイスを手掛けるファーウェイは、すでにスマートウォッチ、スマホ、スマートテレビ、パソコン、タブレットなどで「マルチスクリーンコラボレーション」と呼ばれる機能を実装しており、パソコンにスマホ画面を表示させ両者を同時に操作することなどが可能だ。シャオミも同様の機能を考えており、そのためにはノートパソコンやタブレットのシェアを上げていかなければならない。

しかし、ノートパソコン市場で生き残るのは簡単ではない。特に最新のProシリーズの価格帯の製品を購入するビジネスユーザーにとって、大事なのはスペックではなく、ブランドの信頼度、アフターサービス、使いやすさであるためだ。

ブランドの信頼度においては、レノボなどと比べると、シャオミはまだノートパソコンでの強みを消費者に認知させることができていない。アフターサービスでも、他社が出張修理サービスを提供できるほど完備したサービスネットワークを持っているのと比べれば、シャオミの体制は不十分だ。

残る使いやすさでは、現時点でファーウェイのマルチスクリーンコラボレーションが最も成熟度が高い。それに似たものとして、シャオミは独自OSの「MIUI」のバージョン12.5から、iOS、Windows環境にともに対応した通知やファイルなどを共有することのできる「MIUI+」を発表したが、現時点ではまだ不安定であり、テストバージョンの域を出ていない。シャオミのノートパソコンが本当に消費者にとって有力な選択肢となるためには、MIUI+の正式なローンチを待たなければならないだろう。

原作者:「雷科技」(WeChat ID:leitech) 三明治

(翻訳・小六)

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